群馬県吾妻郡に位置する嬬恋村を紹介します。日本を代表する高原キャベツの産地として有名なこの村は、嬬恋村は何県かというと群馬県に属しています。いったいなぜこの村でキャベツの栽培が盛んになり有名になっていったのか、また、嬬恋村の魅力について紹介していきます。
日本を代表する高原キャベツの名産地
嬬恋村は日本を代表する高原キャベツの名産地として名高いですよね。嬬恋村のキャベツは夏から秋にかけて収穫され全国へ出荷されていくのですが、この時期の売り上げは日本全国の総出荷量の半分を占めています。キャベツは高温や乾燥に弱い野菜です。嬬恋村は標高800mから1400mの高地に位置しており、夏の平均気温は約15℃から20℃ほどにしかならない涼しい気候です。この高原特有の気候がキャベツの栽培に適していたため嬬恋村の特産品となったのです。
嬬恋村でのキャベツ栽培が盛んになったのは昭和になってからのことです。寒冷な気候がキャベツ栽培に適していることが分かり、年々作付け面積が増えていきました。1945年には鉄道が開通して東京方面への出荷も容易になりました。戦後になり、日本人の食生活が洋風になったことでキャベツの需要が高まり嬬恋村はキャベツの産地として大きく成長します。高原キャベツは7月から10月にかけて収穫されるため、他の地域とは収穫時期がずれ競争相手がいなかったこともその助けになりました。
高原キャベツの味わい方
嬬恋村の高原キャベツは夏、降水量が多くまた昼夜の気温差が激しい高原気候のもとで栽培されます。このため、甘みが強く柔らかいキャベツになるのです。キャベツは料理用として出荷されるだけではありません。嬬恋村産のキャベツを使って味付けされたキャベツサイダーや、群馬県の特産品であるこんにゃくと組み合わせたキャベツ味のこんにゃくゼリーといった製品が開発されています。嬬恋産のキャベツの甘みが凝縮された変わり種食品は、食品加工の過程で本来捨てられる予定だったキャベツの芯などを利用して作られています。
嬬恋村、キャベツ畑の楽しみ方
嬬恋村の名所として有名なのが一面に広がるキャベツ畑です。ただのキャベツ畑と思われるかもしれませんが、高原の何ひとつ遮るものがない雄大な空とキャベツ畑の風景には一見の価値があります。もともとは農作業用の農道を整備して走れるようにした「嬬恋パノラマライン」では、群馬三名山の一つである浅間山を背景に広がる一面のキャベツ畑を眺めながらドライブやツーリングが楽しめます。
また、遮るもののない沿道の風景の美しさと高原特有のさわやかな気候を活かした嬬恋高原キャベツマラソンが毎年開催されています。ランナーの間ではコースの高低差が激しいことで有名ですが、コースはハーフ、10キロ、5.4キロ、2キロから選ぶことが可能です。自分の体力に見合ったコースで出場し、自分の足でキャベツ畑を制覇してみるのも面白いかもしれませんね。
キャベツの収穫の最盛期である8月から9月にかけて、毎年「キャベツ畑の中心で妻に愛を叫ぶ」イベント、通称「キャベチュー」が開催されます。なぜこのようなイベントが行われるようになったのでしょう。嬬恋村の所在地である吾妻郡の由来はヤマトタケルノミコトが亡き妻を思って「吾嬬者那(あづまはや)」と嘆いたことにあります。嬬恋村はこの逸話にちなんで名付けられ、愛妻家の聖地としても有名になっているのです。「キャベチュー」の開催場所は愛妻の丘と名付けられ、見晴台やベンチが設置され整備されています。イベントが開催されていない日でも、自由に入って景色を楽しむことが可能です。
高原キャベツの村、嬬恋村
嬬恋村は高原の気候と景色を活かしたキャベツ畑のまちです。嬬恋産のキャベツは全国に出荷されていますが、採れたてのおいしさや景色の雄大さなど、嬬恋村に来なければ実感できないことがたくさんあります。ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 日本を代表する高原キャベツの産地として知られる群馬県の村は?
A. 嬬恋村
Q. 日本を代表する高原キャベツの産地として知られる群馬県の「嬬恋村」。なんと読む?
A.つまごいむら
Q. 高原キャベツの産地、群馬県嬬恋村で毎年行われる「キャベツ畑の中心で妻に愛を叫ぶ」イベントを通称なんという?
A.キャベチュー