福島県会津若松市の名物料理を知っていますか?ユニークな響きも特徴の料理です。スギやヒノキの板を曲げて作る弁当箱から、その名前が付きました。
四季を感じられる郷土料理
福島県会津若松市の名物であるわっぱ飯の特徴は、容器のまま蒸し上げるという所にあります。決められた形や具材などはなく、曲げわっぱを使ったご飯であればわっぱ飯と呼ばれます。そのため、店ごとによっての特色が出やすい料理と言えるでしょう。一般的には出汁で炊かれたご飯の上にゼンマイやワラビなどの山菜、鮭や鮎などの魚を乗せて蒸し上げます。容器ごと蒸し上げるのでスギやヒノキの良い香りが具材にも移り何とも言えない爽やかさが感じられます。素材のしっかりとした味が感じられるこの料理は季節ごとに使われる具材が変化するのも特徴です。
春にはその時に旬の山菜を使い、夏にはその土地でとれた魚。 秋にはきのこや鮭。冬はカニ。といった具合に一年を通して季節が感じられる具材を使っています。食べるだけで四季が感じとれるのもこの料理の魅力でしょう。その他には、肉を使ったボリューム感満載のメニューもあるのでガッツリと食べたいという方でも満足できます。
わっぱを使う利点とは
わっぱ飯に欠かせない曲げわっぱですが、元々は米びつや弁当箱として使われることが主流でした。スギやヒノキの薄い板を使っているため軽量で持ち運びに優れているという利点があり、また殺菌効果も期待できるというので広く普及しました。プラスチックや金属の容器とは違い、木がご飯の水分を程よく吸収するため冷めたご飯でも味が美味しく感じられるという特徴もあります。普段の生活に使われていた曲げわっぱは時代とともに家庭から姿を消していきましたが、飲食店で地元民や観光客向けにわっぱ飯として提供を始めると、その見た目の美しさや味の旨さが話題となり郷土料理として広く知られるようになりました。
似たような容器は全国各地でも見られ、地域によって容器の名前が異なります。しかし、使われる素材や作成方法などは多くの共通点が見られ、またそれを使った郷土料理も各地に存在します。使われている具材もその土地の名物などをふんだんに使っているので同じわっぱ飯でも違いが感じられます。
わっぱ飯でおすすめの具材とは
郷土料理であるわっぱ飯には決まった形がありません。使う具材は作る人の自由という懐の深い料理です。地元の特産品を使うことが多いのですが、なかには一風変わった具材を使ったものもあります。ここではわっぱ飯で使われる具材のなかでも人気のあるものを紹介していきますので参考にしてください。
まず紹介するのは山菜です。人気や使われている頻度がとても高いので、わっぱ飯と言えばこれという人も多いでしょう。素朴な味付けの多いわっぱ飯との相性も抜群で多くのメニューが存在します。季節ごとに旬な山菜が変わるので何度でも試してみたい具材です。次に紹介するのは海鮮物です。なかでも多く見られるのは鮭ですが、こちらは鮭の塩気が程よくマッチして食が進みます。わっぱ飯は容器ごと蒸しあげて作るので具材の出汁がしみこみやすく、海鮮物のうまみをあますことなく楽しむことが出来るでしょう。
他には、肉を使ったわっぱ飯もおすすめです。鶏肉や牛肉を使ったわっぱ飯は食べ応え十分。珍しいものとしては馬肉を使ったものもあります。馬肉を濃いめに味付けしたそぼろにしてあるので食べやすく、ほかの肉とは違う風味は一度試してみる価値ありです。
わっぱ飯は豊富なメニューが魅力です
福島県会津若松市のわっぱ飯は使われている具材の種類の多さが魅力の郷土料理です。店によって様々な特色があり、海のものや山のものといったその時々で旬なものを頂くことが出来るので観光客は何度でも足を運びたくなるでしょう。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 福島県会津若松市で食べられる料理で、容器の名前がついているのは?
A.わっぱ飯