日本茶の中でも最高峰と称される高級茶「玉露」。その生産量で全国1位を誇る産地は、九州の茶どころとして知られる地域にあります。なぜこの地が高く評価されているのか、歴史や栽培方法、購入方法まで、わかりやすく紹介します。
福岡が誇る玉露生産全国1位!産地賞25年連続受賞の秘密
今から約600年前の室町時代、中国(明)で修行を終えた栄林周瑞禅師が茶の種子と製茶技法を八女の地に伝えたことが始まりとされています。その後、明治12年に福岡県内の清水寺住職・田北隆研師が玉露の製造を開始し、その技術が八女地方全体へと広まりました。
八女の玉露を特徴づけているのが「被覆栽培」という栽培方法です。収穫前の約20日間、茶園に設置した棚に稲わらをかけて日光を遮ることで、アミノ酸(テアニン等)が増加し、渋みの原因となるカテキン類が抑えられます。この丁寧な工程が、まろやかな甘みと深いコクを生み出す秘訣です。
こうした栽培技術の積み重ねが、高い評価につながっています。全国茶品評会「玉露の部」産地賞を平成13年から25年連続で受賞しており、この快挙を支えるのは朝霧が発生しやすい地形による自然環境、稲作地帯ならではの稲わら安定供給、そして世代を超えて継承される手もみ技術。こうした条件がすべてそろう産地は、全国でもほとんど見当たりません。
一度飲んだら忘れられない!福岡玉露の魅力
普段飲み慣れた煎茶と飲み比べると、八女の玉露の違いがすぐにわかります。煎茶が日光をたっぷり浴びて育つのに対し、玉露は稲わらで遮光して栽培するため、旨味成分のテアニンなどのアミノ酸を豊富に蓄えているのが特徴です。渋みはほとんどなく、まるで出汁のような濃厚な旨味と自然な甘みが口いっぱいに広がる、八女玉露ならではの味わいです。
その味わいだけでなく、品質の高さは国にも認められています。八女伝統本玉露は2015年12月、お茶として全国で初めて地理的表示保護制度(GI)に登録されました。GIとは、産地と品質の結びつきを国が認め、名称を知的財産として保護する仕組みです。「八女伝統本玉露」を名乗るには厳格な基準を満たす必要があり、その品質の確かさは、制度によっても裏づけられています。
自宅で楽しむ八女玉露の美味しい淹れ方
八女玉露を美味しく淹れるうえで最も大切なのが、お湯の温度と蒸らし時間です。沸騰したお湯を湯冷ましに移し、50〜60度まで下げてから急須へ注ぐのが基本となります。蒸らし時間の目安は約2分。低温でじっくり抽出することで渋みを抑えながら、テアニンの甘みと旨味をしっかり引き出せます。
基本の淹れ方に慣れてきたら、氷出しや冷茶というアレンジにも挑戦してみてください。氷出しは急須に茶葉と氷を入れ、常温で置くだけで仕上がります。氷がゆっくり溶けることで茶葉が徐々に開き、甘みと旨みだけがぎゅっと凝縮された、とろりとなめらかな一杯になります。ホットで淹れるよりも甘みが際立つのが、氷出しならではの楽しみ方です。
急須での淹れ方に少しハードルを感じる方には、ティーバッグタイプの八女玉露をおすすめします。急須や茶葉の量を気にせず、カップにそのまま使えるため、忙しい朝や職場でも本格的な風味を手軽に味わえます。茶葉タイプにも引けを取らない風味なので、日常のお供にぜひ取り入れてみてください。
福岡玉露の選び方とおすすめ入手方法
八女玉露には価格帯の異なる複数のグレードが存在します。手軽に試せる100g1,000円前後のものから、稲わら被覆や手摘みなど厳格な基準を満たした伝統本玉露は100g3,000円以上が目安です。まずは手頃なグレードから試し、慣れてきたら伝統本玉露へと進んでみてください。
こうした八女玉露は、産地の生産者が運営するオンラインショップから手軽にお取り寄せできます。星野製茶園など生産者直営のショップでは、一般玉露から伝統本玉露まで幅広く取り揃えており、ギフト対応の商品も豊富です。産地ならではの鮮度で手元に届くのが、通販ならではの強みです。
600年の歴史を持ち、全国茶品評会の玉露の部で25年連続で産地賞を受賞している八女の玉露は、確かな技術に支えられています。基本の淹れ方から氷出しまで自分好みのスタイルで楽しめる点も、大きな魅力といえます。まだ飲んだことがない方は、ぜひ一度お取り寄せしてみてはいかがでしょうか。
ザ・ご当地検定の問題
Q.高級茶「玉露」の生産が全国1位の都道府県は?
A.福岡









