福井駅の人気駅弁「おとなの焼き鯖寿し」は、どんなところが「おとな」?

おとなの焼鯖寿しという駅弁を食べた事がありますか?そのインパクトのあるネーミングに、つい気になってしまうという人もいるかもしれません。いったいどんなところが「おとな」なのでしょうか?

おとなだからこそ分かる美味しさ

福井県の人気駅弁の1つに、おとなの焼鯖寿しがあります。中を開けると、葉ワサビが混ぜ混んである酢飯の香りと共に焼鯖寿しが並んでいます。そして、口に入れた瞬間には葉ワサビの辛さと燻した鯖の香りが混ざり合い、なんとも言えない美味しさを醸し出しています。焼鯖寿しの決してしつこくないほどよい脂と、ツンと辛い葉ワサビの味。辛いのに美味しい。何度でも食べたくなるおとなの焼鯖寿しは、まさにおとなの為に作られた駅弁なのです。焼鯖寿しを食べながら流れる車窓を楽しむのも良いのではないでしょうか。

福井県の老舗駅弁屋

おとなの焼鯖寿しを製造・販売しているのは、明治35年に創業した老舗の駅弁屋である番匠本店です。元々は伊勢で宮大工をしていた番匠本店の祖先が福井城建築の為に移り住み、番匠というのは城内で棟梁の呼び名で、その名を商号としています。国鉄が北陸本線を開業した時に、福井駅敷地の買収交渉が難航していました。その時に用地取得に貢献した為、番匠本店は福井駅構内での営業権が与えられたのです。現在も番匠本店が福井県駅構内で駅弁を販売している背景には、地域の為に奔走した人々の尽力があったのです。福井県の駅に降り立った時には、ぜひ番匠本店のおとなの焼鯖寿しの美味しい辛さを堪能してください。

おとなの焼鯖寿しを始め、美味しい駅弁を提供し続けている番匠本店ですが、なぜこんなに美味しい駅弁を造る事が出来たのか。それは、番匠本店が食材の細部にまでこだわっているからです。おとなの焼鯖寿しにとって、寿し飯は大切な土台です。番匠本店では常に最良の米を提供する為に、福井県産のコシヒカリを中心に、各地でとれた美味しい米を厳選しています。更に米を炊く時に使われる水には自社の敷地内の地下から九頭竜川の伏流水を使用しています。豊富なミネラルを含んだ清らかな水でお米を炊くからこそ、美味しいおとなの焼鯖寿しは完成したのです。おとなの焼鯖寿しは、平成27年に行われた第8回福井県優良観光土産品優秀賞を受賞しました。県内でも認められた美味しさをぜひ堪能してください。

福井県の名物

福井県の名物駅弁おとなの焼鯖寿しは、ワサビの辛さが特徴的な駅弁ですが、元々福井県では鯖料理が名物として有名です。福井県では鯖にちなんだ郷土料理もたくさんあります。全国的に見れば福井県はさほど鯖の漁獲量が多いという訳ではないのに、なぜ福井県では鯖の名物料理が人気なのでしょう。それは、福井県には若狭街道という京都へと続く道があるからです。はるか昔、若狭街道は鯖が好きな京都の人の為に新鮮な鯖を運んでいました。鯖街道とも呼ばれるようになりました。保存の為に鯖にふられた塩が、福井県でちょうど良い加減になったのです。そして、福井県には美味しい鯖料理が誕生したのです。

福井県では、ちょうど良い塩加減の焼鯖寿しを始め、鯖のぬか漬けである鯖のへしこが有名です。中でも、鯖を一匹まるごと焼いた鯖の浜焼きは福井県の人々はもちろんの事、観光客にも喜ばれています。脂や水分の多い鯖を高度な技術で焼き上げた鯖は、ほどよく脂が落ちて、おろし生姜と醤油との相性も抜群です。福井県を訪れた時には、地元で愛される様々な鯖料理を堪能するのも旅の楽しみになります。

ワサビの辛さが癖になるおとなの焼鯖寿し

福井県の駅弁の中でもワサビの味とユニークなネーミングが魅力的なおとなの焼鯖寿し。その特徴でもある葉ワサビのツンとした辛さと、どこか香ばしくてさっぱりとした鯖の味を堪能するのも、旅の良い思い出になる事でしょう。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 福井駅の人気駅弁「おとなの焼き鯖寿し」。どんなところが「おとな」?

A.ワサビが多い