名古屋で食べられる「玉せん」で使われるソースとは?

「玉せん」と呼ばれる食べ物があることを、あなたはご存じでしょうか?愛知県名古屋とその周辺に住んでいる人にとっては、お馴染みのソウルフードですよね。ここでは、玉せんとはどんな食べ物なのか、詳しく紹介していきます。

玉せんとは?

玉せんは愛知県名古屋市を中心に食べられているおやつで、「たません」とひらがな表記にすることも多いです。簡単にいうと、たまごをせんべいで挟んだご当地グルメであり、子どもから大人まで幅広く親しまれています。各店舗によって作り方は異なりますが、最もオーソドックスなタイプは次の通りです。たこせんべい・えびせんべいを鉄板で温めてからお好み焼きソースを塗り、軽くつぶした目玉焼きを上にのせ、マヨネーズをかけます。最後にせんべいを割り、二つ折りにしたら完成です。

玉せんのルーツは、昭和30年代にまで遡ります。お好み焼きを簡略化した食べ物として、駄菓子屋で誕生したそうです。当時の駄菓子屋では、お好み焼きやおでんなどを売っている店も珍しくなく、店内には鉄板が備え付けられていました。愛知県名古屋市はまた、全国有数の駄菓子の生産地としても知られ、駄菓子屋の店舗数も多かったのです。しかし、時代とともに駄菓子屋の数が減っていき、玉せんの人気も下火になっていきました。そんな玉せんに再び注目が集まり、人気も上昇傾向にあるというのです。子ども時代の懐かしさを求める中高年層だけでなく、近所の学校に通う学生たちにも好評なんだそうです。

進化系も登場してバリエーションが豊富

昔ながらの玉せんも根強い人気を誇りますが、お好み焼きソースを使わない進化系の玉せんも登場しています。例えば、ピザソースにチーズやサラミをトッピングしたものや、焼き肉のタレを使ったもの、隠し味を使って味に深みを加えたものなど、各店舗が趣向を凝らして開発したオリジナルメニューを楽しめます。また、基本の玉せんは変えずに、トッピングの種類を増やした店舗も少なくありません。例えば、ツナ・ハム・コーン・チーズなどのトッピングを、好みに応じて追加できる店舗もあります。すべてのトッピングをのせてしまう、豪華なスペシャルメニューを提供しているところもあるようです。いろんなバリエーションを楽しめることも、玉せんの魅力でしょう。

玉せんはどこで買えるの?

玉せんは、愛知県名古屋とその近辺という比較的限定された地域でのみ普及しています。特に名古屋では、ホットプレートを使って家庭で作ることもあるそうです。名古屋市民にとっては日常に根付いたおやつであり、そこまで特別なイメージはありません。そんな感覚が浸透しているからなのか、玉せんが全国区ではないことに驚きを隠せない名古屋市民も多いようです。愛知県外の場合は、縁日の屋台で玉せんが売られているケースもあります。しかし、必ずしも縁日に出店しているとは限らないため、名古屋の専門店や駄菓子屋を訪れるのが確実でしょう。

玉せんを販売しているある駄菓子屋では、平日は近所の子どもたちが集まり、週末は名古屋市外から訪ねてくる人もいるそうです。専門店や駄菓子屋の他にも、名古屋の祭りや縁日では、玉せんの屋台が定番となっています。名古屋市内にある神社では、毎月さまざまな縁日が開催されており、そこで玉せんを買って食べ歩く人の姿も多く目にします。夏祭りに合わせて、玉せんを食べに行ってみるのも楽しいかもしれませんね。店舗によって価格は異なりますが、お好み焼きソースに目玉焼きを挟んだシンプルなものなら250円~300円くらいでしょう。

玉せんを食べに愛知県名古屋へ行ってみよう!

お好み焼きソースの食欲を刺激する香りと、えびせんべいのパリッとした食感がやみつきになる玉せんは、愛知県名古屋を代表するご当地おやつです。他県にはあまり浸透していないので、名古屋の駄菓子屋や縁日に足を運んで、食べ歩きを楽しんでみてください。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 名古屋で食べられる「玉せん」で使われるソースは?

A. お好み焼きソース