千葉県銚子市の名物せんべいをご紹介します。全国的にも有名なお菓子で、複数の味わいを楽しめます。そこで、ここからはそのせんべいの発祥や歴史などを詳しく紹介していきます。
ぬれせんべいの発祥
千葉県銚子市は、ぬれせんべいの発祥の地として知られています。そもそも銚子市は米の名産地であるのはもちろん、日本一の醤油の名産地でもあることから、古くから煎餅の生産が盛んな地でした。ぬれせんべいはしっとりとした歯ざわりと濃厚な醤油味が特徴で、口の中で噛めば噛むほど美味しさを堪能できるのが魅力と言えるでしょう。定番の醤油味のほかにも、ソース味や味噌味、青のりなど味の種類は豊富にあります。千葉県銚子市では、お土産屋をはじめスーパーやコンビニなどで気軽に購入することが可能です。
ぬれせんべいができたきっかけは、職人が失敗して生地の中にまでタレを染み込ませてしまったことによります。せんべいが湿っぽくなって売り物にならないために近所に配ったところ、一気に評判になったのです。その結果、ぬれせんべいは商品化されることとなりました。ただ、販売された当初は、購入したお客さんから「煎餅が湿っています」というような苦情が多く寄せられたといわれています。しかし、徐々にぬれせんべいのファンが増えたおかげで、次第になくてはならない名物になりました。
ぬれせんべいは銚子電鉄を助けた
ぬれせんべいは、千葉県銚子市で運行している銚子電鉄を助けたという歴史があります。そもそも銚子電鉄とは、JR総武本線銚子駅を起点に犬吠埼付近を通り、外川駅が終点となる小さな路線です。高度経済成長のピーク時には年間250万人以上も乗客がいたのですが、自動車の普及の影響で利用者が急激に減りました。平成に入ると乗客が100万人以下になり、銚子電鉄の収入はだんだんと減り続けて経営が立ち行かなくなってしまったのです。
銚子電鉄は、もともと1995年より「銚電のぬれ煎餅」という名称でぬれせんべいを製造販売していました。そこで、少しでも運転資金を確保するために、社長が2006年に自社のサイトでぬれせんべいを買ってくれるようにとお客さんに呼びかけたのです。すると、鉄道マニアなどたくさんの人が危機感を抱き、その訴えをネット上に拡散していきました。その結果、通信販売でのぬれせんべいの注文が殺到して、無事に経営不振を脱却できたというわけです。この一連の出来事を新聞やテレビなどのマスコミが全国的に報道したことから、ぬれせんべいは全国にもその名が知られるようになりました。
銚子市にある人気の観光名所
千葉県銚子市には「地球の丸く見える丘展望台」という全国的にも人気の観光名所があります。こちらは、銚子市の愛宕山山頂に位置している展望台のことです。かつて、銚子市にて生活する漁師の妻たちが大漁旗を掲げて夫の無事の帰還を祈っていた場所としても知られています。「地球の丸く見える丘展望台」からは、その名前の通り、360度のパノラマの絶景を堪能することができます。雲が一切ない晴天の日は、遠く富士山や筑波山、屛風ヶ浦にある風力発電の風車などをはっきりと視認できるのです。
また、眼前の海では漁船がいくつも行き交う長閑な光景を目にできます。さらに、夕方頃には周囲を朱色に染めながら夕日がゆっくりと海に沈んでいく景色を満喫できます。素晴らしい景色を残すために、写真撮影をする観光客も多いです。家族や友人、恋人と一緒にのんびりと過ごすことができると評判の名所です。
ぬれせんべいが有名な千葉県銚子市に出かけてみよう
千葉県銚子市は、お米と醤油の産地であることからぬれせんべいの発祥の地として知られています。銚子市で作られたぬれせんべいは、とても美味しいと全国的に評判です。そのほかにも自然豊かな名所も豊富にあるので、一度観光で出かけてみてはどうでしょうか。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 千葉県銚子市の銘菓である「ぬれせんべい」は何で濡れている?
A.醤油
Q. 焼いた生地を醤油に漬けて作る、千葉県銚子市の名物として知られるせんべいは?
A.ぬれせんべい
Q. 360度のパノラマの絶景を堪能できる、千葉県銚子市の観光スポットは?
A. 地球の丸く見える丘展望台