青森県むつ市で食べられる「ぼたん鍋」とは、どんな動物の肉を使った料理?

青森県むつ市ではある動物の肉を使ったぼたん鍋が食べられています。冬の青森で食べられるジビエ料理ですが、このぼたん鍋の肉は絶品とされています。なぜ青森県ではこの肉が食べられているのでしょうか。

ぼたん鍋の歴史

ぼたん鍋のぼたん、とはイノシシの肉のことです。なぜイノシシの肉をぼたんと呼ぶのかというと諸説あり、例えばイノシシの肉を並べたときに花の牡丹のように見えるからだという説や、花札の6月の札に牡丹の花とイノシシが描かれているからだという説があります。ぼたん鍋の歴史は、明治時代に始まります。この時代に長年禁止されていた肉食が許可され、全国的に捕獲することができたイノシシが食べられるようになったのです。1982年に青森県むつ市の脇野沢地区でイノシシが初めて飼育されました。この地区は青森の中でも寒さが厳しいのですが、自然に恵まれているためストレスの無い豊かなイノシシを飼育することができるのです。そして、この寒い地区で体を温めようとして考案されたのがぼたん鍋というわけです。

ぼたん鍋のレシピとぼたんの栄養

ぼたん鍋は芯から体を暖めることができる食べ物です。主に使う食材は、イノシシの肉、白菜やゴボウ、ニンジン、春菊、豆腐、キノコ、ネギなどです。こうしてみると、すき焼きに近い食材が使われていることが分かります。肉を入れる前に野菜の下ごしらえをし、肉を並べるための土台を作ります。そして、肉を入れるのですが、牡丹の花が咲いているように見せるために1枚1枚丁寧に並べていくのがポイントです。イノシシは厳しい環境に耐えるために豊富な脂肪を蓄えている場合がありますので、脂を取り除く人もいます。血抜きや下処理をしっかりとすることでニオイやクセを感じることなく食べられます。

さて、このイノシシの肉にはどのような栄養があるのでしょう。まず、ビタミンB2が豊富に含まれています。豚肉の2倍の含有量を誇り脳の健康や動脈硬化の予防、皮膚などの細胞の再生に効果があります。次に、悪玉コレステロールを減少させる脂肪酸が多く含まれています。これを摂取すると血液がサラサラになるとされているので、脂肪が多く油っこさを感じるという人もいるかもしれませんが反対に低カロリーで栄養がたっぷり詰まった食材なのです。

青森県むつ市の名所

ぼたん鍋で有名な青森県むつ市にはさまざまな名所があります。まず、霊場恐山が挙げられます。ここは、あの世に最も近い場所と言われておりあの世へ渡った人物を呼び寄せるイタコが集まる場所でもあるのです。参拝コースも整備されているためか多くの観光客が訪れます。恐山には、綺麗な湖と温泉もあります。白い砂浜がまるで南国のビーチにいるかのような気分にさせてくれ、温泉では4種の湯を楽しむことができ身を清めるという意味でも良いかもしれません。

次に、訪れたい名所として愛宕山公園が挙げられます。春になると、約60本もの桜が咲き、山つつじが彩りを加えます。また、向かいの鯛島も人気で、カップルからファミリーまで楽しめる名所となっています。最後に、陸奥湾が挙げられます。ここはマグロやイカなどの海産物がたくさん採れる名所です。中でもホタテの産地として広く知られており、レストランで新鮮なホタテ料理を味わうことができます。函館と青森をつなぐフェリーも陸奥湾を通ります。ほたて広場という施設ではホタテの歴史や文化を学ぶことができ、近くを走るローカル鉄道と夕日が何とも言えない情景を作り出してくれます。

青森県むつ市の名産ぼたん鍋で使用されるイノシシは栄養満点

青森県むつ市では厳しい環境で育った良質なイノシシが飼育されているため盛んにぼたん鍋が食べられています。低カロリーで栄養も豊富に含まれており美味なため、寒さの厳しい青森県では冬に体を温める食べ物として愛されているのです。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 青森県むつ市で食べられる「ぼたん鍋」とは、どんな動物の肉を使った料理?

A.イノシシ