皆さんは「瓦そば(かわらそば)」という食べ物をご存知でしょうか。瓦そばというと文字通り瓦が関係してきそうですが、どう関係するのか想像もつきませんよね。今回はTV番組の「秘密のケンミンSHOW」やドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」に登場した事により一気に有名になった瓦そばについてご紹介します。
瓦の上に茶そばをのせて食べる
瓦そばは山口県下関市豊浦町川棚の郷土料理です。熱々に熱した瓦の上に茶そばを乗せ、さらにその上に卵や肉を乗せたものを、温かい天然醤油をベースにした汁に浸しで食べます。お店によっては瓦ではなく鉄板を使うところもありますが、瓦を使うのが元祖の焼き方となっています。
瓦で焼いた茶そばは、しっとりとして美味しいのはもちろん、なんといってもおこげが美味しい!このおこげが楽しみで瓦そばを頼むという人も珍しくないそうです。
お家でも瓦そばを楽しもう
山口県で愛されている瓦そば。山口県内ではポピュラーな料理として家庭でも食べられる事が多く、地元のスーパーでは普通に「蒸した茶そば」と「つゆ」がセットで販売されてたり、そのものずばり「瓦焼きそば」と表示された商品もあるのだそうです。さすがに一般家庭では瓦で焼く事はむずかしいので、ホットプレートやフライパンなどで作られることが多いのだとか。
山口県のご当地料理として愛されてきた「瓦そば」ですが、最近ではテレビ番組の「秘密のケンミンSHOW」で放送されたり、テレビドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」で新垣結衣さんと星野源さんが食べていたりと、全国的にも知られるようになってきました。
そんな瓦そばは、お土産としても人気があります。お土産用の箱に入った瓦そばや、地元のスーパーで瓦そばセットを買ってお家で楽しんでみてくださいね。またネット通販で手に入れる事もできますので、どんなものか気になるという方は取り寄せてみるのもよいですね。
お家で瓦そばを作る時にきをつけたいのが「そばをおこげができるまで熱すること」「つゆをあたためること」です。茶そばの風味ゆたかでもちもちとした食感と、パリパリとしたおこげのハーモーニが瓦そばの魅力ですので、じっくりと焼き上げてくださいね。薬味のもみじおろしやレモンと一緒に温かいおつゆに浸して、美味しく食べてみてくださいね。
瓦そばの発祥は?
瓦そばを最初に考案したのは川棚温泉で旅館を営んでいた高瀬慎一氏。現在では「瓦そばたかせ」という旅館になっています。
「西南戦争の際に薩摩軍の兵士たちは合戦の合間に瓦で野草、肉などを焼いて食べていた」という話を聞を参考に川棚温泉にも何か名物をつくりたいと考えていた創業者の高瀬慎一氏が、1961年(昭和36年)に開発しました。
はじめのころはうどんや日本そばなどを焼いていましたが、茶そばを焼いてみたところ、お茶の良いかおりが広がり、また真っ黒な瓦に緑の茶そば、黄色のたまごと見た目にも美しく、現代の姿になったのだとか。たかせで提供されている「元祖瓦そば」は熱々の瓦の上に緑の茶そばをのせ、黄色の錦糸卵やネギ、牛肉などの具材と輪切りレモン、もみじおろしなどが添えられており、これぞ「王道瓦そばスタイル」と思わされます。
当時は川棚温泉で提供されていた瓦そばですが、次第に人気が出ると他の旅館でも提供され始め、「川棚温泉の名物料理」となるまでに。さらに近年では下関市を初め山口県内各地でもご当地グルメとして広まっており、土産物店や、飲食店などでも目にするようになりました。また、山口県出身の人が、県外でお店を開き瓦そばをお店で提供したり、瓦そば専門店などを開いたりなどして、山口県外の人にも身近に食べられる存在になってきました。
お店で瓦を使って本格的に食べるもよし、ホットプレートで気軽に食べるもよし。瓦そばを楽しんでみてくださいね。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 山口県のご当地グルメ「瓦そば」に使われるのはどんなそば?
A. 茶そば