平成22年、うるいの生産量1位の都道府県とは?

「うるい」を、ご存知でしょうか。聞いたことのない人からすると、どういう物なのか全く想像ができませんよね。こちらでは「うるい」がどのような食べ物なのか、味や見た目について紹介します。

「うるい」って一体なに?

うるいは、淡い黄緑色の葉と白い茎を持った、見た目にも涼やかで綺麗な姿をしている山菜です。本来は湿地などに自生しているのですが、ビニールハウスを利用した「促成栽培」も行われるようになっています。促成栽培とは、ビニールハウスの中で加温などをして、農作物の成長を早める栽培方法のことです。山形県はこの、促成栽培によるうるいの生産量が全国でも1位に輝くほど、生産が盛んな地域なのです。山形県は、大きく4つの地域に分けられます。村山地方と最上地方、置賜地方、そして庄内地方です。うるいは、特に庄内地方で生産されています。

庄内地方は日本海に面した地域で、鶴岡市と酒田市が2大都市です。この辺りは、内陸の他の地域と比べれれば冬は比較的温暖ですが、日本海から吹き付ける風は厳しく、地吹雪もしばしば発生するため、冬は家にこもりがちの生活となります。農閑期でもありますから、この時期に収入を得るため、昔は出稼ぎに出なければならない人も多くいました。しかし、ビニールハウスで、うるいをはじめとする野菜の促成栽培を行うようになってからは、出稼ぎをする必要もなくなり、冬でも家族一緒に生活ができるようになりました。うるいは、山形の人の冬の生活を支えるのに一役買っている、大切な作物なのです。

「うるい」の味は?

都市部に住んでいる人は特に、ほとんど馴染みがないと思われるうるい。一体どのような味がするのでしょうか。自生しているうるいは、山菜ならではのクセが少しあると言われています。葉の色も濃い緑色です。一方で促成栽培されたうるいは、葉の色は美しい黄緑色で、味もアクやクセがほとんどなく、甘みすら感じられるほどです。しかし、味以上に特徴的なのが歯ざわりです。瑞々しくシャキシャキしており、噛み続けているとわずかにぬめりがあることが分かります。山芋を生でサラダにしたときの感じにも似ています。

ぬめりはあるものの爽やかな軽い食感で、まさに春らしい味わいです。そしてうるいは、栄養面でも優れています。ビタミンCや、抗酸化作用を持つポリフェノールが豊富に含まれているのです。そのまま何もつけずに食べても良いのですが、お勧めなのは、酢味噌和えや天ぷらにして食べることです。時期ですが、促成栽培のものが出回るのは2月から3月頃となります。地元山形であればいざ知らず、通常はスーパーなどでも見かけることの少ない、手に入りにくい季節ものの野菜ですが、栄養豊富で美味しいうるい。見かけたら是非手に取って、一度は食べておきたいものです。

山形県庄内地域の観光スポットをご紹介

山形県の庄内地域は、日本海に面しているため、江戸時代は北前船の中継地となっていました。そのため大きな繁栄がもたらされ、中でも酒田市には、その繁栄の名残が今でも残っています。酒田で有名な観光スポットが、本間家旧本邸です。江戸時代に庄内藩主をしのぐほどの勢いだった本間家の、武家屋敷と庭を見ることができます。また、庄内地域には神社仏閣も数多くあり、鶴岡市にある羽黒山の五重塔は、国宝で、東北地方では最古と言われる見事な塔です。平将門が建立したと伝えられています。うるいを味わいに山形県を訪れたときには、一緒にこのような観光スポット巡りも楽しんでみてはいかがでしょうか。

「うるい」は栄養豊富で美味しい、魅力的な山菜!

うるいは、山菜ならではのクセが少なく食べやすい野菜です。味も良いので、時期になったら一度は食べたいものです。しかし住んでいる場所によっては、手に入りにくい食材のひとつですので、山形を訪れる機会があったときには是非味わっておきましょう。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 平成22年、うるいの生産量1位の都道府県は?

A.山形県