山形県鶴岡市の名物「孟宗汁」。この「孟宗」って何？

皆さん、孟宗竹を知っているでしょうか？孟宗竹は山形県の名産で非常に風味がよく柔らかくて食べやすい野菜です。山形県では郷土料理として、孟宗竹をたっぷり使った料理が地元の人々に愛されています。

初夏の訪れをつげる孟宗竹

一般的なタケノコの収穫は3月頃からと春の訪れを感じさせますが、山形県では5月の連休開け頃からその旬を迎えます。
国内産タケノコにはいくつかの種類がありますが、中でも孟宗竹はえぐみが少なく甘みがあり上品な味わいと歯ごたえがあるため、広く愛されています。タケノコは時間が経てば経つほどえぐみがでてきますが、とれたてはアク抜きをせず下茹でだけで食べることができます。

山形県でも特に鶴岡市湯田川辺りでとれる孟宗竹は、その美味しさで有名です。流通量も少なく、鮮度が落ちる前に食べることは地元に行かなければ難しいものです。
その孟宗竹を使った郷土料理の孟宗汁とは、大きめにカットしたタケノコを厚揚げ、しいたけ油揚げなどとともに酒粕と味噌で調味した汁物です。しっかりとした味付けとボリュームなので、おかずの一品のように食べられています。山形の庄内地方では、5月の連休時期に祭りを行う集落が多く、お祝いのお膳の1つとして必ずと言っていいほど振る舞われる料理です。

孟宗竹の特産地、湯田川温泉

旬の孟宗竹を楽しめる場所の1つに湯田川温泉があります。湯田川温泉は、鶴岡市に位置し約1300年前に開湯したという歴史ある温泉です。古都湯田川の奥座敷とよばれ、豊かな自然と情緒あふれる温泉街が魅力的です。また、毎分約1000リットルもの豊富な湧出量を誇り、温泉内のすべての温泉浴槽は源泉かけ流しとなっています。
湯田川温泉では、毎年5月の初旬ごろから6月の初旬ごろまで「孟宗まつり」を行っています。掘ってから5時間以内の朝掘りの孟宗竹を購入することができたり、温泉内の各旅館で、孟宗竹を使った趣向を凝らした料理を楽しんだりすることができます。また、申し込みすれば孟宗竹を自分で掘る体験をすることも可能です。流通量が少なく、しかも朝掘りの新鮮なタケノコを味わえるとあってこのまつりの期間は非常に多くの観光客で賑わっています。

他にも見どころがいっぱいの鶴岡市

鶴岡市にはほかに沢山の観光スポットがあります。
まずは山形の特産物として名高いさくらんぼを楽しむことができる観光果樹園です。孟宗竹の終わりのころの季節になると、果樹園ではさくらんぼ狩りを楽しむことができます。夏からはぶどうやなしも楽しめる果樹園もあります。
次に、加茂水族館を紹介します。日本海に面した岬にあるこの水族館は、世界一のクラゲの水族館です。常時約60種類ものクラゲが展示されていて、様々な成長段階のクラゲを観察することができます。世界に誇る直径約5メートルの水槽には約1万匹のミズクラゲが浮遊しており、幻想的な雰囲気に包まれます。クラゲの他にも、庄内の淡水魚や海水魚をみることもでき、またアザラシとアシカも観覧できます。

お土産を買うのにぜひ立ち寄りたい場所は庄内観光物産館ふるさと本舗です。鶴岡ICをおりてすぐの場所にあります。駐車場も452台分のスペースがあり、ゆったりと買い物ができます。建物内には様々なお土産物をあつかうフロアと、産地のものを頂くことができるフロアがあります。庄内浜で水揚げされたばかりの新鮮な魚介類を見て買って食べることができるのです。ここで購入した商品は、全国発送してくれるので帰りの荷物の心配もありません。年中無休で営業しているので、いつ立ち寄っても大丈夫です。