「TOKYO X」といえば何の肉のブランド?

東京都というと日本のみならず世界を代表する大都市ですから、農業関係の特産品がないと思っている人もいるかもしれませんが、そんなことはなく全国的に有名なブランド肉であるTOKYO Xがあります。ここではTOKYO Xについて深く掘り下げていきます。

TOKYO Xの概要

TOKYO Xは国産のブランド豚である「トウキョウX」の食肉としての販売名となっています。現在全国には200を超えるブランド豚が存在していますが、遺伝子を固定して新しい合成種の系統として「日本種豚登録協会」に認定されたブランド豚というのはトウキョウXが初となっています。バークシャー種、デュロック種、北京黒豚という、もともと存在していた3つの種類の豚を交配することによってトウキョウXは生み出されていて、1990年に東京都にある畜産試験場にて品種改良試験が開始され、1997年に合成豚として日本種豚登録協会に登録されました。

味の特徴として、ロースには適度に差しが入っていて、このサシを含め脂肪の旨味を味わうのがTOKYO Xを食べるうえでの最大の醍醐味となっています。特に焼き料理や炒め料理、しゃぶしゃぶなどに適しているといわれている一方で、脂肪の融点が低いため加工には向いていないという欠点があり、加工業者からはあまり好まれていない豚肉です。したがってTOKYO Xを利用したベーコンやソーセージなどはほとんど見られないと考えてよいでしょう。

ちなみにTOKYO Xの「X」はどうして名付けられたのかというと、複数の本種の豚を交配させたという意味でのX、よりよい品種へと進化せていくという意味合いでのX、そして東京という大都市で生まれた新たな品種の豚ということで東京以外で日本のみならず全世界で通用するような都市型養豚のモデルを構築していくという意味でのXと、複数の意味合いを考慮して名付けられています。トウキョウXの飼育に関しては多摩市内に専用の牧場があるほか、県外にも委託されたいくつかの牧場があって、頭文字をとった東京SaBAQ(トウキョウサバク)というコンセプトにのっとって飼育がおこなわれています。

まず安全性を確保するために固定飼料を与えている期間はそれ以外の余計な添加物や薬品を加えたりするようなことはせず、防疫に関しては子豚のころにワクチンを直接摂取するようにしています。次に生命力学の観点から、指定飼料には収穫後に農薬を投薬していない農産物を使用するようにするとともに遺伝子組み換えを一切行っていない農産物を飼料としてりようすると定められています。そして一定の品質を維持するため千三現場には生産マニュアルを渡すこととしています。そのマニュアルには理想的な出荷日齢や体重などが明記されていて、生産者は原則それを守るような生産をおこなっています。

TOKYO Xは東京都内でもあまり市場に出回らない幻の豚とされてはいますが、いくつかのお店で常に味わうことができます。それだけではなく東京以外でもTOKYO Xを提供しているお店はいくつかあります。有名なお店として大阪は八尾にある「マンジェ」があります。ここはテレビでも紹介されている日本一おいしいとんかつが食べられるといわれているお店で、休日などは4時間近く待たなければいけない時があるほどの人気店です。

かつての東京は今とは全く違う土地でした

今でこそ人口1000万人を超えている世界有数の大都市となっている東京ですが、かつては東京湾が内側まで食い込んでいてとてもたくさんの人が住めるような場所ではありませんでした。今の東京の発展を語るうえで徳川家康は外せない人物です。家康は小田原の合戦後加増という名目で東海からこの関東へ領地を移されました。しかい家康はその手腕を存分に生かし、この荒れ地を日本最大の都市へと変えたのです。

TOKYO Xは東京都が生んだブランド豚肉

TOKYO Xは東京都という大都市が生んだ珍しいブランド豚肉です。厳しい管理基準のもとで育成された豚肉はほかの豚肉では味わえないような脂肪の味を堪能することができます。都内以外でもTOKYO Xを味わえるところがあるので機会があれば食べてみてはどうでしょうか。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 「TOKYO X」といえばどんな肉のブランド?

A.豚肉