東京都品川区には、品川めしという郷土料理があります。ある海の幸とご飯の組み合わせが絶妙な料理です。品川めしになぜこの魚介類が使われているのか、品川区とはどういう所なのかをご紹介します。
庶民に愛された味
東京都品川区には、品川めしと呼ばれ愛されている料理があります。この品川めしは、言わば庶民の味でした。江戸時代、東京湾では豊富な魚介類が獲れました。シャコもその1つで、漁師町ではまかないとして食べられていました。各家庭で食べられる事が多かった品川めしは、米と一緒に炊き込んだものもあれば、醤油や砂糖で煮込んだシャコをご飯の上に乗せたものなど、作り方は様々でした。品川めしは、江戸時代の活気溢れる漁師町の営みを感じる事が出来る料理です。品川区を訪れた時には、品川めしを食べながら、江戸時代の味を想像するのも楽しいのではないでしょうか。
品川で感じる歴史と伝統
シャコを使った品川めしが名物の、東京都品川区ですが、これまでどのような歴史を歩んで来たのでしょうか。品川に初めて人が暮らし始めたのは、7千年ほど前の縄文時代といわれています。品川区では、縄文時代の貝塚遺跡が発見されています。その他にも、品川区では、多数の遺跡が発見されました。江戸時代には、東海道で最初に栄えた宿場町として賑わいました。そして、明治時代に入り鉄道が敷かれ、工場が建ち並び、区全体が次第に都市化していきました。第二次世界大戦後も、焼け野原から復興し、再び品川区は賑やかさを取り戻していきました。
品川区は、伝統工芸でも知られる区でした。中でも、江戸切子はその美しさと繊細さから、国内外問わず愛され続ける逸品です。江戸切子が誕生したのは、江戸時代後期の事でした。江戸大伝町のビードロ屋がその始まりとされています。そして、現在のような形になったのは、明治時代の事でした。品川区に硝子製作所が作られ、イギリスの切子技士に教わり、江戸切子は完成したのです。その技術は今も継承され、江戸切子は多くの人に愛されています。伝統を守りながらも、時代に合った進化を遂げていく。まさに、品川区は古きを訪ねて新しさを知る場所なのです。
品川区の魅力
東京都品川区は、シャコとの相性が抜群の品川めし発祥の地です。そして、その環境はとても住みやすく、また観光にも適した場所なのです。品川区の魅力は、まず交通環境が整っているという事です。JR東日本を始め、都営地下鉄、東京メトロなど路線が豊富で、いつでも好きな場所へと移動する事が可能です。また、品川駅から東海道新幹線や羽田空港は近く、観光で訪れる時にもとても便利な所です。また、品川駅にはファッションやグルメなどあらゆるショップが入る駅ビルがあり、すぐに欲しい物を購入する事が出来ます。
品川区の魅力は、現在の近代的な風景の中にも歴史を感じさせる所にあります。歴史ある寺院や建物と、タワーマンションやビジネス街が見事に融合しているのです。品川区とは、過去と現代を同時に味わえる場所なのです。そして、かつて宿場町として栄えた名残を感じる事が出来る場所もあります。品川宿の石碑が建ち、昔ながらの商店街には活気が溢れています。商店街のシャッターに描かれた浮世絵は、北品川で暮らす人々が伝統を守り続けている証なのです。観光で訪れた時には、こうした歴史に触れてみるのも良いのではないでしょうか。品川区は、利便性に優れているというだけではなく、伝統を守り、新しさを追求する場所でもあるのです。
東京都品川区で食べるシャコの入った品川めし
東京都品川区に観光で訪れた時には、ぜひとも品川めしを食べていただきたいです。江戸時代から伝わる味を楽しめる料理は、とても贅沢なものです。その土地ならではの味を楽しむのも、旅の醍醐味の1つではないでしょうか。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 東京都品川の郷土料理、「品川めし」に使われる海の幸は?
A.シャコ