栃木県矢板市で生まれたカレーをご紹介します。地元の高校生が携わり考案されたご当地グルメです。今回は、矢板市の特産品でもある果物を使用して作られた甘辛で美味しいカレーの特徴や入手方法について紹介します。
矢板高校の生徒と協力し考案
あっぷるカレーは2005年に、矢板市商工会の飲食店が結成した「カレーの街やいた推進店会」から発売されたご当地グルメです。あっぷるカレーのレシピは、栃木県矢板市にある矢板高校の生徒と協力連携し考案されました。第1回のあっぷるカレーは、年末に行われる暮市と福引きの抽選会に合わせて初披露されています。そこでも市民から人気を集めたカレーでしたが、1年後に第2弾あっぷるカレーが完成すると、さらにその美味しさが人気となり話題を集めます。その反響を受けて、2007年には市内の飲食店で一斉販売され始めました。
あっぷるカレーにはすりおろした市産のリンゴが使用されています。リンゴを使用していると聞くと甘いカレーを想像する人も多いですが、あっぷるカレーは甘みと辛みがバランスよく混ざり合っているのが特徴です。また、味わった人からはカレーのルーに混ざったすりおろしリンゴの食感がクセになるという意見も多く聞かれます。あっぷるカレーはレーズンを乗せて甘みを際立たせたり、リンゴの素揚げを付けたりするなど、飲食店によってアレンジが加えられ提供されています。さまざまな楽しみ方ができるのもあっぷるカレーの特徴の1つです。
歴史ある矢板のリンゴ
栃木県矢板市は県内1といわれるほど、リンゴの生産が盛んに行われている自治体です。2018年に矢板のリンゴは、歴史的経緯や地域の風土に根ざした伝承などを支援する「日本遺産」にも認定されています。矢板市でリンゴが栽培され始めたのは1914年ごろです。明治時代に矢板市周辺は那須野が原と呼ばれており、貴族階級の人々がその一帯で大規模農場を経営していました。軍人で政治家でもあった山縣有朋も、那須野が原で農場を経営していた貴族の1人です。晩年を矢板市で過ごしたといわれる彼は、青森から技師を呼びリンゴを栽培し始めました。それが矢板のリンゴ誕生のきっかけとなっています。
矢板市でリンゴ栽培を行っている農家は18カ所以上あり、多くのリンゴ農家が毎年10月上旬から11月末日ごろまでリンゴ狩りを開催しています。栽培されているリンゴの品種は酸味のあるジョナゴールドや蜜のつまった紅玉、リンゴの王様といわれるふじなどです。ほかにも秋映やシナノスイート、ぐんま名月など、さまざまな品種が栽培されています。秋には矢板市のご当地グルメあっぷるカレーを楽しむとともに、カレーに使用されているリンゴをそのまま楽しむのも1つの方法です。
あっぷるカレーを提供している店や入手方法
栃木県矢板市のご当地グルメ、あっぷるカレーを提供している飲食店の1つが万留家です。万留家では店のビーフカレーとあっぷるカレーを組み合わせたカレーを提供しています。店にはほかにもトンカツやラーメン、定食などさまざまなメニューがあります。大自然のなかにある山の駅たかはらも、あっぷるカレーを提供する飲食店の1つです。メニューには矢板産のリンゴを使ったカレーがあるほか、リンゴジュースやそば、ソフトクリームなどがあります。また、持ち帰って食べたりお土産にしたりしたいといった意見も多かったことから、あっぷるカレーはレトルト食品としても販売されています。レトルトのあっぷるカレーは、ダイユー矢板店やフードオアシスオータニ矢板店など市内のスーパーで入手可能です。
栃木県矢板市のリンゴを使用したご当地グルメ「あっぷるカレー」を味わう
栃木県矢板市で人気のご当地グルメ、あっぷるカレーは市内の飲食店で提供されているほか、レトルト食品としても販売されています。矢板市に立ち寄ったら、ぜひ一度市産のリンゴを使ったあっぷるカレーを試してみてくださいね。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 栃木県矢板市のご当地グルメとなっている、特産の果物を使ったカレーは?
A.あっぷるカレー