埼玉県行田市の、お好み焼きのようなご当地グルメをご紹介します。名前も特徴的なそのグルメとは、いったいどんなものなのでしょうか。それが食べられる埼玉県行田市も合わせてご紹介します。
名前の由来には諸説ある
埼玉県に古くから続くご当地グルメとして伝わってきたフライは、油をひいた鉄板で水溶き小麦粉を焼くお好み焼きのような料理です。具にキャベツはなく豚肉とネギが使われる点が違っており、また卵を入れる場合でも混ぜずに焼きながら合わせていくので、広島風のものに近くなっています。お好みソースではなく、みりんと醤油で味付けされるのもお好み焼きとの違いです。フライは戦前に農家が簡単に手に入る材料で手軽に作る事ができて腹持ちも良いため、昭和初期の行田で特に盛んだった足袋工場の女工さん達がよく作っていたそうです。
名前の由来には諸説あり、行田周辺が布の産地であることから「布来」と呼ばれていた説や、フライパンで焼くから「フライ」、富が来る事を祈って「富来」などの説があるそうです。フライは本来家庭料理でしたが、おおよそ大正時代末頃にタバコの販売店がフライも合わせて販売するようになったとの話しがあります。それ以来フライを扱うお店は増えており、市内に30店前後のフライ屋があります。価格も300円前後と非常にリーズナブルで食べやすく、行田観光の際に手軽に食べられるおやつとなっています。
また、行田にはゼリーフライと呼ばれる物もあります。名前からプルプルと柔らかいデザートを連想していましますが、実際にはジャガイモとオカラをベースにしたコロッケのような揚げ物料理です。小判型の形にして揚げることから小判が銭フライ、それが訛ってゼリーフライと呼ばれるようになったと伝えられています。こちらも1コ100円前後で手軽に食べられるおやつの一つなので、行田に来た際には見逃せないご当地グルメの一つです。
フライ以外にも見所いっぱいの行田
埼玉県行田市は足袋作りで栄えてきた歴史があり、一時期は大量の足袋が作られていたため、それを一時的に保存する足袋蔵などもありました。現存する足袋蔵は、行田市のものが最古となっています。また、一部の足袋蔵は店舗として改装してありますので、足袋蔵の造りや雰囲気を楽しみながらご当地グルメを味わうことができるようになっています。足袋と歴史の博物館では行田市と足袋が関わってきた歴史を見られたり、毎月第二日曜日にはマイ足袋を作れる作成体験を行っていたりしていますので、事前に予定を合わせて行くと良いでしょう。
行田市には、日本城郭研究会が定める続日本100名城にもなっている忍城もあり、人気の観光名所となっています。忍城は一度廃城となったものが後に外観復興され、中の構造や位置などは史実とは若干異なっていますが、改装された内部では忍城の歴史を学べる資料や写真などがある展示室も作られています。また、忍城時代祭りという催しが毎年11月の第二日曜日に行われており、市役所の通りから忍城にかけて歩く武者行列や、忍城の堀で行われる火縄銃演武など迫力のあるお祭りを楽しめます。この忍城時代祭りは2008年からB級グルメ大会も行われるようになっていますので、ここでも行田のフライやゼリーフライを味わうことができます。
行田市は2017年にTBSで放送された「陸王」のロケ地にもなっており、ドラマ内で選手たちが走っていた新町通り商店街や水城公園、さきたま古墳公園などに行くことができます。ドラマで実際に見たことのある場所に行って写真を撮る陸王ロケ地巡りも行田市の楽しみ方の一つと言えます。
フライを食べながら観光できる埼玉県の名所
埼玉県行田市はご当地グルメだけ限らず、忍城や足袋蔵など歴史を学んで楽しめる名所が多い人気の観光地です。陸王などドラマのロケ地にも選ばれる美しい景観や建造物はアルバムをきれいに彩ってくれますので、一度訪れてみてはいかがでしょうか。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 埼玉県行田市のご当地グルメである、お好み焼きのような料理は?
A.フライ