日本では、古くから食卓に欠かせない存在のショウガ。冬の寒い時、冷えた体をポカポカと温めてくれたり、料理では肉や魚の臭み消しや風味付けなどに、漢方では生薬のひとつとして、イギリスなどではハーブとして医学に使われるなど多方面で活躍しています。そんなショウガの国内生産量1位の県はどこでしょうか?
国内生産の4割以上を占める県
平成25年(2013年)における、都道府県別のショウガの生産量(収穫量)の全国1位は高知県です。2位は熊本県、続いて3位は宮城県となっています。高知県の生産量は19,800トンで全体生産量の約4割を占め、2位の熊本県の5,680トンを大きく引き離しての断トツ1位を誇っています。
高知県のショウガ
ショウガは熱帯アジア原産の植物であるため、温暖な気候の高知での生産に適しており、昔から多く生産されてきました。高知のショウガは、10~11月に収穫したあと定温・定湿で管理された貯蔵庫で保存し、一年を通じて出荷されるので「囲しょうが」とも呼ばれています。高知の豊かな土壌が育むショウガは香りが高く、繊維も少なめで、風味や辛みがしっかりしていると評判です。
色んな料理にプラス!ショウガを楽しもう
ショウガはお刺身や湯豆腐の薬味や「豚のショウガ焼き」といった料理が定番ですが、実は様々な料理に加えることで、いつものメニューがひと味違ったおいしさになるのです。意外にどんな食材とも相性が良いので、炒め物や煮物、おみそ汁やスープで試してみてもイケますよ。
気軽に楽しみたい方は、温かい紅茶にスライスしたショウガを浮かべてジンジャーティーにしたり、絞り汁を炭酸水に入れるだけで、即席のジンジャーエールになります。ショウガと砂糖で作ったジンジャーシロップもショウガ湯や冷やし飴を始め、料理にも使えると人気を集めています。産地である高知県では、山の恵みの食材を使った田舎寿司の寿司飯に、刻んだショウガを混ぜ込むそうです。
温まるだけじゃない!ショウガパワー
ショウガを食べると身体が温かる、というのはよく知られていますが、これはどうしてかご存知ですか? ショウガには辛みの主成分としてジンゲロールやショウガオールが含まれています。特にショウガに熱を加えるとジンゲロールがショウガオールに変化し、より体の中心から温める効果があります。冷えは万病のもと。冬だけじゃなく、冷房や冷たいものの摂り過ぎによる夏の「内臓冷え」は、胃腸の働きを悪くするだけではなく、免疫力の低下や自律神経の乱れも招きます。ショウガに熱を加えたものを取り入れて、身体の中からしっかり温まりましょう。
デスクワークや運動不足などで血行が悪く、むくみといった悩みを抱える人も多い現代人。むくみの正体は体内に溜まった余分な水分で、この水分は体のあちこちに溜まり、冷えなど引き起こすだけでなく体重増加の一因にも。ショウガは全身の血行をよくして、発汗を促したり、腎臓の働きもよくするので尿の出がよくなる効果もあります。また血行が良くなると肌の新陳代謝をアップさせ、乾燥による小じわ、たるみを防ぎ、肌にうるおいが出てきます。食物繊維が豊富なショウガは腸の環境を調え、便秘予防の効果も期待できます。
こんなに良い効能を持つショウガはたくさん摂りたいところですが、食べすぎには注意。胃への刺激が強いので、大人は1日10g程度(スライスなら6枚が目安)までにしましょう。子供は少量にして、香りづけ程度にしておく方がよいでしょう。
ショウガを長持ちさせる意外な方法
ショウガは実はの長期の冷蔵保存には向いていません。なので、乾燥させて新聞紙に包み14~15℃の冷暗所に置くか、すりおろしたり小さく切った後、冷凍保存します。これとは別に意外と知られていないのが、丸ごと水の中に入れて保存する方法。ショウガを洗って瓶の中に入れ、全体が浸るくらいまでの水を入れて、唐辛子があれば加えて冷蔵庫で保存します。2~3日おきに水を替えましょう。こうすると1か月ほどは生姜が傷むことなく使うことができます。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 平成25年、ショウガの生産量が全国1位の都道府県は?
A. 高知