神奈川県のご当地バーガーをご存じでしょうか?日本各地にある地元の名産品を使ったご当地バーガー。その中でも抜群の知名度を誇るのが神奈川県のバーガーなんです。特徴はパティではなく一枚肉を使っているところにあります。
とん漬けを知っていますか?
一般的なハンバーガーは牛肉や豚肉のパティと野菜をバンズで挟んだものを指しますが、厚木バーガーではパティではなくとん漬けを使っています。なんだか聞きなれない言葉が出てきましたが、とん漬けとは豚肉に味噌を塗り漬けこんだもののことを言います。厚木名物で深いコクのある味わいが特徴です。神奈川県では古くからご飯のお供として愛されていました。そんなとん漬けを使った厚木バーガーは、厚木の町おこしを目的として誕生しました。普通のハンバーガーに使われているバンズよりも柔らかなイングリッシュマフィンとみそ味のとん漬けとの相性は抜群で誕生から高評価を得ており、様々なメディアでも取り上げられて広く知られるようになりました。
とん漬けの歴史は古く、江戸末期まで遡るといわれています。その当時、あるお屋敷で客人にふるまう料理が不足するという困った事態が起こりました。残された材料は猪肉だけ。しかし、当時の武士の間では四つ足の肉は絶対的なタブーとして避けられていたためそのまま出すことは憚られました。それならば何の肉かわからないように味噌を塗りたくってしまえばいいだろうという思い切った行動から生まれたのがとん漬けの始まりと言われています。それが思いのほか評判が良かったため現在まで続く名物となりました。今では猪肉を使ったものはほとんど存在せず、替わりに豚肉を使ったものが主流になっています。
厚木バーガーはどこで食べられる?
ご当地バーガーである厚木バーガーを食べられる店は多数あります。ハンバーガーショップはもちろん精肉店やパン屋、居酒屋やカフェでも提供している場合があります。とん漬けを使っているという特徴は共通していますが店によっていろいろアレンジされていたりしますので食べ歩いて違いを探すのも楽しみ方の一つです。中にはグルメイベントで高評価を獲得したものもあるのでぜひ味わってみてください。
ご飯ととん漬を組み合わせた定食メニューも用意されているので、とん漬けをガッツリ食べたい方はそちらもおすすめです。また、お土産としての人気も高いのでお土産ショップでも見かけることがあります。
厚木ってどんなエリア?
厚木市は神奈川県の中央付近に位置し、周囲を相模川と丹沢大山に囲まれたエリアです。東京都心や羽田空港への交通アクセスにも優れており東京のベットタウン的役割も果たしています。市の中心部には多くの会社や学校が集まる一方、郊外に目を向けると丹沢山系の豊かな自然が広がっています。水資源にも恵まれており、一級河川である相模川が南北にわたって流れています。温泉もわき出ていて本格的な天然温泉を楽しむことも可能です。厚木バーガーなどのご当地グルメが有名ですが、地ビールの生産地としても力を入れています。
年間を通して様々なイベントも催されているので観光にはもってこいの土地と言えるでしょう。春先にはいちご狩りや桜祭りなどの自然を感じるイベントがあり、夏ごろにかけてはトレイルランニングなどのスポーツイベントを楽しむことが出来ます。秋から冬にかけては梨狩りやぶどう狩りに人気が集まります。狩猟期間が解禁されると猪鍋などのジビエ料理が食べごろです。観光とグルメ両方を楽しみたいという方はぜひ足を運んでみてください。
新たな名物として生まれた厚木バーガー
新たな名物として誕生した厚木バーガーですが、その元となるとん漬の歴史は意外と長いものでした。神奈川県に訪れた際にはぜひ味わってみてください。コクの深い味わいと柔らかなマフィンの組み合わせはきっと満足できるでしょう。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 豚肉を味噌だれに漬けこんだ「とん漬」をイングリッシュマフィンで挟んだ、神奈川県のご当地バーガーは?
A.厚木バーガー