福岡県は有明海、筑前海、豊前海などの海に囲まれ、おいしい海産物が獲れることで有名です。海産物の中にはもちろん海藻も含まれており、その中でも2つのブランドがある海藻をご紹介しましょう。
玄界灘の荒波に揉まれて育つわかめ
福岡県の志賀島は玄界灘の荒波の影響を受け、歯ごたえのいい肉厚のわかめが育つ場所で、福岡市漁協が2ブランドのワカメを生産しています。そのうちの1つ「金印汐わかめ」は、つややかな濃い緑色が特徴で養殖わかめの新芽を熱い海水にくぐらせて塩もみし、生わかめ同様の新鮮さを保てるよう工夫したもの。もう一つの「弘わかめ」は、毎年2月中旬頃から、志賀島の西部に位置する漁師町、弘(ひろ)地区の漁師の手によって収穫されたものです。やわらかな食感の養殖と、歯ごたえが自慢の天然もの、どちらも磯の風味がたっぷり詰まっている逸品。肉厚の葉でシャキシャキした歯触りと、煮込むととろけるようなやわらかい食感の両方が楽しめます。
遠くからも買いに訪れるわかめ
弘地区では2月下旬あたりから新物のわかめが販売されます。わかめは秋口まで販売されている年もありますが、収穫の状況によって販売期間がさらに短くなることもあるそうです。お土産としても喜ばれ、わざわざ遠方から買いに訪れる人もいるほどです。
日本史上でも有名な島は魅力的な観光スポットがいっぱい
「志賀島(しかのしま)」は、島を知っている人、またはどこかで聞いたことがあると思う方がほとんどのはずです。それもそのはず、授業で必ず習う「漢委奴国王(かんのわのなのこくおう)」と刻まれた金印が発見されたのは、この志賀島です。島を観光するイメージはあまりないかもしれませんが、島内には史跡をはじめ海水浴場やサーフスポット、温泉もあり、福岡でも有数のリゾートスポット。志賀島へは道路の両側に海が広がる「海の中道」から志賀島橋を渡れば、博多駅から車で約40分程で行けるのでアクセスも抜群です。また博多ふ頭から福岡市営渡船「きんいん」で約30分で行くこともできます。
レンタサイクルで巡ろう
周囲約11kmほどの志賀島は道路の起伏もおだやかなので、レンタサイクルで巡るのがおすすめ。すばらしい景観を眺めながらのサイクリングは、サイクリング愛好家にも人気で多くの人々が訪れます。
「シカシマサイクル」志賀島周遊のスタート地点にあり、2014年にオープンしたカフェ兼レンタサイクルショップです。ここでは本格的な、かつカラフルで可愛いスポーツバイクを借りることができます。ショップには志賀島周辺のパンフレットも置いてあり、またスタッフさんに観光のアドバイスもきけるので旅の志賀島の拠点にぴったりですね。
玄界灘を見守る「志賀海神社(しかうみじんじゃ)」へ
まずは、古来より海上交通の要所である玄界灘を見守る「志賀海神社」へ訪れましょう。ここは、黄泉の国から帰った伊邪那岐命(イザナギノミコト)のけがれを落とすことによって、誕生した綿津見三神(わたつみさんしん)が祀られ、古くから福岡の海の守り神として信仰を集め「海神の総本社」とも呼ばれています。参拝前には手水舎で左手、右手、口を清め、さらに「御潮井」という清めの砂を、左、右、左と体に振り、身を清めるのを忘れずに。
潮見公園は志賀島のほぼ中心にあり、海の中道や市街地など360度の大パノラマが楽しめる展望台です。展望台までの坂道をがんばってのぼり頂上に着けば、青空と博多湾の群青色の絶景が目の前に広がります。
お腹がすいたら海鮮たっぷりのグルメも良いですが、志賀島オリジナルで開発した共通スパイス「金印スパイス」を使用した「金印カレー」がおすすめ。お店によってそれぞれこだわりがある個性豊かなカレーが食べられます。サイクリングで疲れれば「休暇村志賀島」にて志賀島温泉「金印の湯」の日帰り利用も可能です。このように1日たっぷり志賀島を満喫することができます。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 福岡県でよくとれる「金印汐」や「弘」などのブランドがある海藻は?
A. わかめ