平成25年、青森県が生産量全国1位の野菜とは?

青森県はある野菜の生産量が全国1位です。炊き込みご飯などでも大活躍の野菜です。近年ではえぐみが少なく柔らかいため、より食べやすくなってきました。今回は、その野菜の魅力をご紹介していきます。

ヤマセと黒ボク土で育てる

青森県のゴボウの産地は、太平洋側に位置する三沢市、十和田市、おいらせ町、六戸町など青森県の東部になります。この地域は、夏場に”ヤマセ”とよばれる冷たい風が吹くため夏場でも涼しいのが特徴で、寒さを好むゴボウにとっては適した気候です。

もともとは、長いもやにんにくなどの栽培が盛んだった地域で、輪作体系のひとつとしてごぼうが作られるようになったと言われています。現在では、青森県の特産としてゴボウの勢いが増してきています。

また三沢市では、ローム質火山灰という保水性・保肥力に優れた”黒ボク土”という土が堆積しています。石が混ざっていない柔らかな土質を持つ土壌が、深く伸びるごぼうには最適な土地となっています。この環境と、農家さんの長年の努力が、青森のゴボウを日本一におしあげたのです。

野菜嫌いな子どもにも安心!香り高くえぐみのない甘さが特徴

青物のゴボウは、その食べやすさにも特徴があります。

十和田ゴボウは、『野菜嫌いな子供たちにも、安心して食べてもらいたい』という気持ちから、えぐみのないおいしい野菜をコンセプトにしています。通常のゴボウよりも甘く、ほどよい軟らかさと、あく抜きがほとんどいらないえぐみのなさが特徴です。また、土に不足しているミネラルを補充するなど、味だけでなく健康にも良いゴボウ作りをしています。

三沢ゴボウは、”柳川理想”というひげ根が少なくゴボウの先端まで肉づきが良い優良品種を栽培しており、こちらも人気が高いです。ゴボウの色が白くきれいで、香り高いのが特徴です。

定番のきんぴらごぼうや炊き込みご飯の他にも、香りの良さを活かして漬け物にしてみたり、へっちょこ汁に入れて楽しむのもおすすめです。へっちょこ汁とは青森の郷土料理で、長いもをすって片栗粉と合わせ団子状に丸め、ニンジンやゴボウ、長ネギなどと一緒に鴨のだしで煮込んだ汁ものです。鴨は手に入りづらいという時は鶏肉で代用することもあります。

また近年では、廃棄されるゴボウを再利用したゴボウ茶が注目をあびており、まるでほうじ茶のような香りの良さや、体を温める効果があることから、健康を気遣う人々に人気となっています。

日本一のゴボウを産んだ土地の魅力

ゴボウの生産量日本1位である青森県東部は、どんなところなのでしょうか?太平洋や森林などの大自然に囲まれた雄大な土地という他にも、異国情緒を感じさせる意外な一面をあわせ持つ青森県東部。その観光地としての魅力をご紹介します。

十和田市といえば、八郎潟で有名なカルデラ湖の十和田湖や、その十和田湖が流れ出ている奥入瀬渓流あり、国指定の特別名勝及び天然記念物に指定されています。十和田湖は冬をのぞいて遊覧船が就航しているので、湖からの雄大な自然を感じることができます。

三沢市は、本土最大の米軍基地である三沢基地があります。三沢基地は日米共同使用の基地となっており、基地内はアメリカの雰囲気をあじわうことができます。毎年9月には三沢基地航空祭が開催され、一般の方でも中に入ることができます。青森にいながら、アメリカの街に出かけた気分を味わうことができます。また、毎年6月に行われる三沢アメリカンデーでも、基地の中に入ることができたり、米空軍太平洋音楽隊の演奏を生で楽しむこともできるのも魅力のひとつです。

生産量日本1位!青森県のゴボウと産地の魅力

ゴボウ栽培に適した気候・風土条件と、農家の長年の努力によって生産量日本1位となった青森県東部の魅力をご紹介しました。豊かな土壌に育まれたゴボウのおいしさは、食べる人のことを考えた優しい気持ちから生まれたものでした。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 次のうち、青森県が生産量1位である野菜はどれ?(平成25年)

A.ゴボウ