徳島名産の「鳴門金時」といえば何の品種?

徳島県の代表する農産品のひとつ、鮮やかな黄金色をしていることからその名が付いた「鳴門金時(なるときんとき)」。冬においしい、みんな大好きなあの品種のことです。

ホクホクなら「鳴門金時」

今、ブームになっている焼き芋、ホクホク派ですか? それともねっとり派? 鳴門金時は、主に徳島県の鳴門周辺の地域で栽培されているサツマイモです。中身が黄金色をしているお芋を金時(きんとき)芋と呼んでいたことから、「鳴門金時」と名づけられたのだそう。栗のようにホクホクとした食感で、とても甘いのが特長の鳴門金時。昨今ブームになっている焼き芋に使われるサツマイモにはさまざまなブランドがありますが、その中にあって鳴門金時は昔ながらのホクホクした食感と味が根強い人気を誇っています。焼き芋だけでなく、蒸して良し、ゆでて良し、揚げてよし。天ぷらや大学いもにしてもおいしくいただけます。

鳴門金時について

鳴門金時は、高系14号をもとに改良された品種です。鳴門市を中心に徳島市や板野郡などで栽培されており、この地域の雨が少なく温暖な気候と、海のミネラルをたっぷりと含んだ砂地で作られる事で、とてもおいしいサツマイモが育ちます。徳島県内の指定地域で生産されたものしか「鳴門金時」もしくは「なると金時」という名称で出荷・販売することは出来ないのだそうです。

鳴門金時は、生産地によって独自のブランド名が付いているものもあります。里浦では「里むすめ」、松茂町では「松茂美人(まつしげびじん)」、徳島市では「甘姫(あまひめ)」などがあります。

鳴門金時の収穫期・食べごろは?

鳴門金時は8月下旬頃から11月頃にかけて収穫され、最盛期は9月から10月。この時期には、たくさんの鳴門金時が市場に出回るので、比較的お手頃で買いやすくなります。しかし、おいしい食べ頃は収穫から1ヶ月以上、出来れば2~3ヶ月ほど貯蔵して、糖度が上がったもの。収穫の最盛期からその分ずらした、11月頃から2月ごろまでがおいしい旬といえるのです。選ぶ時は皮の紅色が強く、できるだけツヤのあるものを選びましょう。

鳴門金時の保存方法と下ごしらえ

新聞紙で1本ずつ包み乾燥を防いで冷暗所へ保存しましょう。注意すべきは、温度が低すぎると腐りやすくなりますので、冷蔵庫には入れないで必ず常温保存すること。また、冬の時期は戸外に置かないようにして下さい。もし、砂や土が付いていたら、そのままにして置いておくと長持ちします。水洗いをした状態で保存すると腐ったり、芽が出たりするので食べる分だけ、そのつど洗うようにしましょう。

サツマイモを調理する前に、皮付きのまま、また皮をむいて使う時も流水できれいに洗います。くぼみの部分は汚れが残りやすいので気を付けて丁寧に洗いましょう。下ごしらえではアク抜きも肝心です。皮なしで使う時には、皮は厚めにむくのがコツ。適度な大きさに切った後、しばらく水に浸すと、より黄色くなり、おいしくきれいに仕上がりますよ。

サツマイモの栄養効果

サツマイモの主成分はデンプンですが、他にも栄養素を豊富に含んでおり、栄養学的にもバランスの取れた優秀な食物。注目すべきなのは食物繊維の多さです。イモ類の中でも最高の含有量を誇っています。また、サツマイモに含まれるビタミンCは熱を加えても損失が少ないことも特徴で、調理によって加熱しても栄養価はあまり変わりません。その他、カリウム、鉄、ミネラル等々、さまざまな優れた栄養分が含まれることから「準完全食品」とも呼ばれています。おいしいだけでなく美容と健康にも良いなんて嬉しい限りですが、やはり気になるのがカロリー。サツマイモ1本300gのカロリーは約400kcal。ちょっと高めなので、ダイエッターに限らず食べ過ぎには注意したいですね。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 徳島名産の「鳴門金時」といえば何の品種?

A. サツマイモ