三重県志摩市の旅館『宝来荘』が登録商標にしている、生きたままの魚介類を炭火などの直火で焼く料理とは?

三重県志摩市にある温泉旅館・宝来荘では、インパクトの強すぎる名前の料理を味わうことができます。そこで今回は、宝来荘の名物として人気を集めているその料理がどのような料理なのか、その特徴も含めて紹介します。

残酷焼きとは

残酷焼きとは、採れたてのイセエビやアワビ、サザエなどの三重県志摩市で採れる魚介類を生きたまま網焼きした料理のことを言います。
一般的には浜島焼と呼ばれる料理で、残酷焼きという名前は三重県志摩市にある温泉旅館の宝来荘が商標登録しているものです。そのため残酷焼きという料理名で料理を提供できるのは宝来荘のみとなっており、ほかの飲食店や旅館で提供される際には浜島焼または海女の火場焼と呼ばれています。どちらも生きたままのイセエビやアワビなどの魚介類をそのまま豪快に網焼きにして食べることができ、新鮮なまま焼いたからこその身のぷりぷりさや香ばしさ、甘さを楽しめるようです。

そんな残酷焼きは、生きたままの魚介を豪快に網焼きにするという調理方法が最大の特徴と言われています。それ以外にも、季節によって網焼きされる魚介の内容が異なっている点も特徴です。
例えばイセエビの場合は10月から3月ごろが旬とされていますし、アワビは4月から9月が食べごろとして提供されています。ほかにも3月から9月ごろにおすすめだと言われているアワビ、11月から12月の短い期間限定で提供されることが多いカキなど、旬の魚介を満喫できる点が残酷焼きの魅力です。

残酷焼きの歴史や名前の由来

三重県志摩市では、昔からイセエビやアワビなどの魚介が盛んに採られていました。ただイセエビやアワビなどを採っていたのは漁師ではなく海女であり、現代でも海女が採取した新鮮な魚介が提供されているようです。
海女は仕事を終えた後は専用の作業小屋で潜って冷えてしまった体を温める必要があり、小屋には体を温めるための囲炉裏が用意されていました。そこで彼女たちは囲炉裏の火を使って暖を取るだけではなく、採ってきたイセエビやアワビなどの魚介を炭火焼きして昼食にしていたのです。これが残酷焼きの始まりだとされています。

ちなみに残酷焼きという名称の由来ですが、生きたままの状態で炭火焼きされたイセエビは苦しそうに体を跳ねさせます。その様子があまりにも残酷に見えるということから、残酷焼きと名付けられたのではないかと考えられているようです。実際に焼いている光景は見る人によっては残酷と感じることもあるようで、観光客の中には驚きを隠せないという人も少なくありません。
ただその豪快な調理方法は観光客からの人気が高く、地元の人たちも昔からなじみのある料理として漁師や海女を中心に親しまれています。

三重県志摩市について

三重県志摩市は志摩半島の南部に位置していて、太平洋に面していることから漁業を中心とした水産業で栄えてきました。市全域が伊勢志摩国立公園に含まれており、自然豊かな風土や四季を通じて温暖な気候であるなどの特徴を持っています。
そんな穏やかな気候が魅力の三重県志摩市は、水産業をメインの産業としていることから豊富な魚介を観光の持ち味としており、特にイセエビやアワビなどの高級な魚介が有名です。ちなみに漁師だけではなく海女が活躍している地域としても知られており、水産業を彼女たちが支えているという特徴から海女をモチーフとした志摩市公認のキャラクターも登場しています。

また三重県志摩市は海に面していることから海水浴場を中心としたマリンレジャーが人気を集めていて、多彩な海洋公園や海水浴場が設けられています。それに伴って温泉街も人気のスポットとなっており、海のリゾート地として知られているのです。

宝来荘名物・残酷焼きは志摩市の魚介を楽しめる海鮮料理

残酷焼きは三重県志摩市で採れる新鮮なイセエビやアワビを豪快に生きたまま炭火焼きにするという海鮮料理で、名前と調理方法のインパクトが最大の特徴とされています。味も生とは違った味わいを楽しめるため、観光の目玉としておすすめの料理です。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 三重県志摩市の旅館『宝来荘』が登録商標にしている、生きたままの魚介類を炭火などの直火で焼く料理は?

A. 残酷焼き