輪島のそうめんをルーツとする、富山県を代表するうどんとは?

富山県の名産品であるうどんは細めの麺とコシの強さ、のどごしの良さが評判です。冷やしうどんにして食べることでその良さを存分に味わうことができます。一般的なうどんとは一線を画すこのうどんのルーツを紹介します。

富山県を代表するうどんのルーツ

富山県氷見市は、能登半島の付け根部分東側に位置し、隣接する石川県との県境にあります。氷見市西側には山林、東側には富山湾という自然に恵まれています。
氷見うどんのルーツは江戸時代にさかのぼります。この頃、能登半島、輪島には加賀藩御用達の白髪素麺がありました。江戸中期にこのそうめんの手延べ製法が氷見に伝わり、現在の氷見うどんの手延べ製法の起源となります。輪島の素麺業は途絶えてしまいましたが、氷見と氷見から更に伝わったとされている富山県砺波市の大門素麺にはその技術が残っています。

うどん製法は、手打ち製法という、うどん生地をたたいたり踏んだりして平たくしたものを切って麺にする製法が一般的です。氷見うどんの手延べ製法では、うどん生地をロープ状にし、細くなるまで何度も両方から引っぱるという製法です。この製法によって氷見うどんの特徴となるのどごしの良さが実現します。

手延べ製法は手打ち製法と比べて何十倍も手間がかかります。流通量の少なさから、一時、氷見うどんは「幻のうどん」とも呼ばれていました。生産技術、流通事情が整った現在では、氷見うどんはオンラインからでも購入できるようになりました。氷見うどんは乾麺で販売されています。温かいうどんとして食べても美味しいですが、氷見うどんの醍醐味、のどごしの良さを知るには、やはり冷やしうどんとして食べるのが一番だと言われています。

氷見市内には、氷見うどん専門のレストランがいくつもあります。現地では、富山湾でしか獲れない「白エビ」のかき揚げと氷見うどんのセットのメニューが人気です。
一般的なうどんの概念を覆す氷見うどんは地元の人達にもファンが多く、一般的な「うどん」と「氷見うどん」は一線を画す存在で、「氷見うどん」というブランドが確立されています。

氷見うどんの製造メーカーは何社もありますが、どのメーカーも原料の小麦を厳選しています。中には国産小麦、小麦全粒粉を使用することにこだわったメーカーもあります。小麦全粒粉を使用することで、食物繊維とビタミンB1が豊富に摂取できます。

氷見市はどんなところ

氷見市からは天気の良い日には富山湾越しに立山連峰が見えるという絶景が有名です。四季がはっきりしていて冬には雪が降ります。12月下旬から1月、2月の寒さは厳しいですが、この寒い時期には寒ブリ業が盛んになります。氷見の寒ブリもブランド化されていて、地元の人達は氷見の「寒ブリ宣言」で冬の季節の訪れを知ります。富山湾では3月下旬頃からはホタルイカ漁が始まり、4月から11月にかけて「富山湾の宝石」とも呼ばれている白エビが旬となります。

氷見市は漫画家の巨匠、藤子不二雄Aの出身地でもあります。氷見市ではギャラリーをはじめ、電車の車輌や看板など街の身近なところで藤子不二雄作品を楽しむことができます。

氷見へのアクセスは、東京からは北陸新幹線で富山駅で下車、ローカル線に乗り換え高岡駅へ、高岡駅で再度乗り換え、氷見駅下車。トータル3時間ほどです。空路では羽田空港から富山空港、富山空港から富山駅の連絡バスが出ているので、バスに乗車し富山駅下車。富山駅からはローカル線で高岡駅乗り換えで氷見駅に行くことができます。

Discover 氷見

豊かな自然に恵まれた氷見市。海があり、山がある自然の恵みを味わうには最適な土地です。氷見での見どころは何と言っても食べ物の美味しさです。氷見うどんと富山湾の海の幸を味わうために、一度氷見へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 輪島のそうめんをルーツとする、富山県を代表するうどんは?

A. 氷見うどん

Q. 富山県氷見市で、天気の良い日に富山湾越しに見えるのは?

A.立山連峰