宮崎の人気焼酎『黒霧島』の“黒”は、何に由来している?

黒霧島は、宮崎県を代表する芋焼酎として全国的な人気を集めています。居酒屋での一杯や贈答品として選ばれる場面も多い焼酎ですが、銘柄名に入る「黒」の一文字には、歴史的な背景があるのをご存知でしょうか。今回は、黒霧島の「黒」に込められた背景と、そこに至るまでの歩みを紹介します。

 

創業から続く黒麹仕込みが「黒」の由来

黒霧島をつくる霧島酒造は、大正5年に宮崎県都城市で創業しました。創業したのは江夏吉助という人物です。都城市は、良質な地下水に恵まれた土地としても知られています。当時の焼酎づくりには、黒麹と呼ばれる麹が使われていました。黒麹には香りやコクを生み出す力があり、九州の焼酎づくりでは古くから使われてきた麹です。霧島酒造は、創業当初から黒麹を使って焼酎づくりを行っていました。黒霧島の「黒」は、創業当時から続く黒麹仕込みに由来しています。

時代が進むと、白麹と呼ばれる麹が広く使われるようになります。白麹は黒麹の突然変異から生まれた麹で、扱いやすい点が特徴です。霧島酒造も同じ流れの中で、焼酎づくりに白麹を取り入れる時期がありました。しかし1990年代に入ると、創業当時の黒麹仕込みを見直す動きが社内で強まります。最新の設備を使い、黒麹による焼酎づくりが改めて進められました。九州産のさつまいもへのこだわりも貫かれ、黒麹仕込みを受け継いだ焼酎として、黒霧島が誕生します。

宮崎から全国へ広がった黒霧島の歩み

黒麹仕込みの焼酎は、1998年に黒霧島という名前で誕生しました。発売当初は、宮崎県内限定での販売です。従来の芋焼酎とは違う軽やかな飲み口は、地元で新鮮な驚きをもって迎えられました。黒霧島の評判が少しずつ広がり、次の展開へとつながっていきます。

霧島酒造はさらなる飛躍を目指し、焼酎市場が大きい福岡県への営業を強化しました。約2000店舗を巡回する地道な販促活動に加え、通勤時間帯に商品を手渡すサンプリングも行われました。丁寧な取り組みが実を結び、黒霧島は福岡でも知られる銘柄へと成長していきます。

1999年には全国発売が始まり、黒霧島は更に知名度を広げていきました。2000年代に入るとテレビCMの放映が始まり、飲みやすさが幅広い世代に伝わりました。急激な需要の高まりにより、一時は生産が追いつかない時期もあったとされています。

黒霧島が人気の理由

黒霧島は、トロッとした甘みとキリッとした後キレを併せ持つ味わいで知られています。食事に合わせやすく、料理の味を引き立てる芋焼酎として広まりました。和食から洋食、中華まで、幅広い料理に合わせやすいのも魅力です。

また、発売当初の黒霧島は芋焼酎を好む人向けの銘柄として販売されていました。しかし甘みとキレを両立させた飲みやすさが、芋焼酎に苦手意識がある人にも受け入れられ、幅広い層から支持されるようになります。

やがて、飲食店のメニューや家庭の晩酌に欠かせない一本になっていきます。2003年には芋焼酎の出荷量で1位を記録し、黒霧島の名前は業界内外で、広く知られるようになりました。今では全国各地の飲食店や、自宅で選ばれる銘柄として定着しています。

黒霧島の楽しみ方

黒霧島は、ロックや水割りなど、シンプルな飲み方でも十分に楽しめる焼酎です。特におすすめなのが、香りが引き立つお湯割りです。梅干しやレモンを加えるだけでも、ひと味違うおいしさを楽しめます。炭酸で割れば、食事に合わせやすい軽やかな飲み口になります。

自宅用に黒霧島を購入する際は、霧島酒造の公式オンラインショップが便利です。Amazonや楽天市場といった通販サイトでも取り扱っているので、自宅にいながら注文可能です。また、全国各地の酒販店で購入でき、店舗によっては飲み比べセットが用意されていることもあります。

身近な大手スーパーのほか、一部のコンビニエンスストアでも取り扱われている場合があります。ただし在庫は店舗や地域によって差があるため、確実に入手したいときは通販の利用が安心です。

黒霧島の「黒」は、創業当時の黒麹仕込みに由来しています。宮崎から全国へ広がった歩みや、食中酒として人気を集めてきた背景には、確かな理由があります。黒霧島を試して、ロックやお湯割りなど、好みの飲み方を見つけてみてください。

ザ・ご当地検定の問題

Q.宮崎の人気焼酎『黒霧島』の“黒”は、何に由来している?

A.黒麹で仕込んでいる