平成20年、トンブリの生産量1位の都道府県とは?

トンブリはその見た目から「畑のキャビア」と呼ばれており、古来より漢方としても使用されてきました。ここでは、トンプリとはそもそもなに?という疑問を歴史や栄養、レシピなどの観点から解き明かしていきます。

トンブリとはそもそもなに?

トンブリは一年草のホウキギから獲れるホウキギの果実です。ホウキギは枝を束ねることで箒になることから、その名を持ちますが、「コキア」の名前でも呼ばれています。ガーデニングなどでよく使われる植物です。このように身近な植物から、トンブリは作られています。トンブリは光沢のある黒緑色の見た目やプリプリとした歯触りなどが、チョウザメの卵のキャビアに似ています。そのため「畑のキャビア」とも呼ばれ、特に秋田県や東北地方で親しまれている食品です。

また、「トンブリ」という名前の由来にはいくつかの説がありますが、唐から伝来されたぶりこ(ハタハタ)という意味から「とうぶりこ」が転じて「トンブリ」となったという説が有力です。トンブリは、古来より漢方医学では「地膚子(ぢぶし・じぶし)」と呼ばれ、乾燥させ生薬として使用されていました。現在では、トンブリに含まれる「サポニン」が小腸でのグルコースの吸収抑制をし、血糖値の上昇を抑制する効果が認められています。糖尿病など血糖値に配慮を必要とする人には、ありがたい成分を持つ食品なのです。そのほか、トンブリにはビタミンC、ビタミンEや食物繊維などを含むため、身体の機能を調節してくれる栄養素がたっぷり含まれています。

トンブリのなるホウキギは全国各地で栽培されていますが、トンブリの生産のほとんどは秋田県大館市の比内地方でまかなわれています。かつて箒の材料にするために、全国各地でホウキギは栽培されていました。そんななか、飢饉に瀕した出羽国の米代川流域の人々が、ホウキギの果実(トンブリ)を食用にしようと工夫したのがトンブリを食べるようになった始まりだといわれています。その地域は現在の秋田県北部の比内地方です。

ホウキギの果実がトンブリとして食べられるまでには手間がかかります。ホウキギを刈り取り、その実を脱穀したあと、トンブリの実を乾燥。その後、水で煮てから水に浸し果皮を剥きます。その作業を2、3回繰り返し、瓶詰にされ出荷されるのです。秋田県の北部大館市比内町にはトンブリの加工場があります。こうした工程に機械を導入したことで生産量を拡大させました。秋田県がトンブリの生産量が全国1位なのは、こうした歴史や加工技術のおかげなのです。

トンブリのおススメの食べ方と購入方法

トンブリはそのぶりぶりとした食感を楽しめるレシピがおススメです。たとえば、お刺身と一緒にツマのようにして食べたり、海鮮丼や牛丼などのどんぶりもののトッピングにしたり、納豆や長芋などの粘り気のある食材に混ぜて食べたりなど、食感にアクセントをつけるのに優れています。トンブリと醤油をかけて、シンプルにトンブリ丼として食べるのもおススメです。トンブリそのものはほとんど味がありませんから、どんな料理にもあいます。ただトンブリは、加熱しすぎるとその食感が失われてしまうため、火を使う調理をするときには注意をしましょう。

トンブリはショッピングサイトで購入できますし、秋田県のアンテナショップなどでも購入可能です。もちろん秋田では、スーパーなどでも気軽に買うことができます。旅行の際にお土産として購入するのもいいでしょう。トンブリの収穫の時期は10、11月です。ホウキギの枝が黄色く変色してきた頃に収穫の時期を迎えます。とはいえ、ほとんどのトンブリは瓶詰に加工されて出回っているため、一年中手にいれることができるでしょう。

トンブリの産地・秋田県大館市比内町のその他の特産品

トンブリを生産している比内町は日本三大地鶏の一つ、比内地鶏を飼育していることでも知られています。比内鶏という天然記念物に指定されている鶏を古来より飼育していましたが、現在では一部の品種を比内地鶏として一般流通させているのです。比内鶏は濃厚なうま味と歯ごたえに特徴があり、同じく秋田県北部のきりたんぽ鍋との相性がよいといわれています。

秋田県で生産量1位を誇るトンブリを食べてみよう!

秋田県の特産品トンブリはキャビアのような食感とクセのない味の優れた食材です。トンブリは栄養価も高く、どんな料理にもマッチするためアレンジしやすいでしょう。ショッピングサイトから購入することもできるため、気になる方はぜひ食べてみてください。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 平成20年、トンブリの生産量1位の都道府県は?

A.秋田県