口にいれると溶けて無くなる食感が人気の、富山県の和菓子とは?

富山県の三大和菓子には、薄氷本舗五郎丸屋が生み出した「薄氷」があります。今回はその「薄氷」をベースにして誕生した新感覚のスイーツを紹介します。美的で繊細なパステルカラーがスイーツ好きの心をとらえて離しません。新しい富山県の顔になれる逸品です。

日本を超え、世界に通用するスイーツ

そのスイーツの名は「T5(ティーゴ)」といいます。T5は、富山県を代表する老舗和菓子店・薄氷本舗五郎丸屋が開発した新感覚のスイーツです。薄氷本舗五郎丸屋は、故郷である小矢部のゆたかな自然を菓子に映しこむべく、厳選された材料、徹底して無駄を省いた工程にこだわり続けています。代名詞ともなった作品「薄氷」は、1752年、5代目五郎丸屋八左衛門氏によって誕生しました。きりりとした朝の田んぼに張った薄い氷をイメージしてつくられました。その銘菓をベースにして「いま」という時代にフィットするよう考案されたのがT5です。5種の色彩(TONE)と風味(TASTE)が心憎いまでに表現された逸品であり、2013年、観光庁が主催する「世界にも通用する究極のお土産」にセレクトされています。

地元で銘菓に舌鼓を打つという贅沢

地元が生んだデザイナー・宮田裕美氏が制作したパッケージに表現されているように、T5は、見た目には丸いパレットを並べたような形をしています。「桜」「抹茶」「柚子」「和三盆」「胡麻」と名づけられ「塩味」「苦味」「酸味」「甘味」「滋味」が楽しめます。ひとたび口に入れればたちまち魅了されてしまう、クラシカルな魅力を兼ね備えたモダンスイーツなのです。T5は薄氷本舗五郎丸屋で購入することができます。JR石動駅から数分の場所に立地しており、老舗らしい風格のある建物が出迎えてくれます。敷居が高そうに思えますが、店内に入るとイメージは一変。そこかしこに風情と上品さが感じられ、柔らかであり、何より華やかです。歴史とは、敷居の高さではなく味わい深さを生み出すものなのだと納得させられます。現代風にアレンジされた店内には茶室が用意されていて、T5はもちろん、数々の銘菓をその場で堪能することができます。

富山県は銘菓の宝庫

創業が明治30年という月世界本舗の看板商品といえば、干菓子「月世界」です。見た感じでは硬そうなイメージですが、卵と寒天が入っているため、口の中でゆっくりと溶けていきます。触感というより「舌感」というべき印象を受けます。品のいい甘さにも魅了される、癖になる作品です。干菓子の特徴は日持ちするところです。離れた友人知人にも喜ばれるお土産です。さらにリブランが生み出した「甘金丹」も忘れてはなりません。ふかふかのスポンジに滑らかなカスタードクリームが入った、老若男女を問わず大人気のスイーツです。パッケージの古風さもセンスが感じられ、ほかの洋菓子と並べればよく目立ちます。濃い目の緑茶やエスプレッソコーヒーにも合いますが、真夏に冷やして食べるのも定番です。

さらに、1世紀以上の歴史を誇る不破福寿堂を代表する銘菓「鹿の子餅」があります。四角で白い餅の中に入っているのはただの小豆ではありません。蜂蜜に漬けられた上品な甘さの金時豆なのです。見た目に美しく、いくつでも食べられそうな優しい風味で、根強い人気を得ています。変わり種と言えば、田村萬盛堂が生み出した「なんと!ん米ロール」です。南砺市産のコシヒカリを使ったロールケーキで、竹炭の粉末を混ぜ込んだ「竹炭ロール」は生地が真っ黒です。それとは正反対に、豆乳を使った「豆乳ホワイト」という純白の商品も用意されています。見た目にもインパクトがあるお土産を求めている人にはぴったりです。

T5は富山県産スイーツのエース

伝統と格式に支えられた銘菓、インパクトのある新商品、と富山県内には様々なスイーツがあり、それぞれがファンを獲得してきました。そんな激戦区で、T5は異彩を放っています。銘菓「薄氷」にルーツを持つ富山県のエースからから目が離せません。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 口にいれると溶けて無くなる食感が人気の、富山県の和菓子といえば?

A.T5