滋賀県の名物「赤コンニャク」。赤く染めるように命じたとされる歴史上の人物とは?

滋賀県八幡市には、名物として知られている赤コンニャクがあります。名前の通り真っ赤な色をしており、初めて見た人を驚かせるインパクト大のコンニャクです。そこで、赤コンニャクの歴史や赤色の成分など、詳しくご紹介しましょう。

赤コンニャクとは

赤コンニャクは滋賀県八幡市の名物で、その発祥は織田信長の時代まで遡ります。八幡市にある日牟禮八幡宮では、毎年3月中旬に天下の奇祭である「差義長祭り」が行われ、炎を象徴する赤い紙を貼り、その年にちなんだ干支の山車を女装した踊り子が担ぎ町を練り歩き無病息災を祈願するという行事が行われています。信長も、赤い襦袢を着て踊り狂ったとされており、この祭りにあやかってコンニャクも赤く染められたとされています。また、近江一帯の城主であった織田信長は、派手好きであることで知られていました。なんでも赤いものが好きだった信長が、コンニャクも赤く染めるようにとの命を出したとの説もあります。

赤コンニャクは真っ赤でいかにも辛そうな色をしているので、トウガラシで赤く染められていると思う人も多いようです。しかし、赤コンニャクの赤色の成分は三二酸化鉄という鉄由来の食品添加物で、味も全く辛くありません。鉄分が豊富なので、別名「鉄骨コンニャク」とも呼ばれるぐらいです。赤コンニャクの食感は普通のコンニャクよりも弾力があり、もっちりとした歯ごたえが特徴です。カルシウムと食物繊維が豊富に含まれているうえに低カロリーで、ダイエットにもピッタリの食材です。

赤コンニャクの食べ方

赤コンニャクは、普通のコンニャクのように煮物や鍋料理として食べることができます。普通のコンニャクよりも味がしみ込みやすいため、味わい深く食べられるのが魅力です。また、赤コンニャクは臭みが少ないため、刺身コンニャクとして食べるのにも向いています。適度な歯ごたえがあるので、独特の食感を堪能できるでしょう。そのほか、天ぷらにしたり、薄切りにして焼いたものを焼肉のたれに付けたり、いろんな食べ方ができます。

赤コンニャクは、近江八幡市をはじめ滋賀県一帯の食品店やスーパーで購入できます。通販でも購入できるので、滋賀県まで行けない人はお取り寄せすると良いでしょう。四角い形状のもの、ぶつ切りのもの、細切りのものなど色々な形状があります。作るメニューに合わせた形状のものを選びましょう。

八幡市の観光スポット

赤コンニャクの発祥の地である滋賀県八幡市には八丁堀や安土城跡など、歴史的な観光スポットが豊富です。八丁堀は近江商人の活躍の拠点となった重要な町で、土蔵や旧家など昔の繁栄の面影を残す建物が残されています。お堀を和船に乗って遊覧することもでき、風情のある風景を満喫することができるでしょう。安土城跡は、赤コンニャクの誕生にもかかわっている織田信長が築城した城で、石垣や礎石から繁栄していた時代を偲ぶことができます。豪華絢爛なお城だったとされていますが、築城からたった3年で焼き払われるというドラマチックな歴史を持ちます。

そして、赤コンニャクの由来ともなった「差義長祭り」が開催される日牟禮八幡宮も、八幡市の有名な観光スポットです。3月には「差義長祭り」も行われるので、お祭りに合わせて訪れるのも良いでしょう。平安時代に創建された歴史のある神社で、国指定の重要文化財に指定されている安南渡海船額や三神の木像などがあります。八丁堀から5分程の距離にあるので、あわせて観光するのがおすすめです。

女性におすすめの赤コンニャク

赤コンニャクの赤い色は鉄分というのは驚きですね。女性は鉄分不足で貧血になりがちなので、赤コンニャクで鉄分補給するのもおすすめです。カルシウムや食物繊維も豊富で低カロリーと、理想的な健康食品でもありますね。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 滋賀県の赤コンニャクの由来。近江八幡のこんにゃくを赤く染めるように命じたとされる歴史上の人物は?

A.織田信長

Q. 赤コンニャク発祥の地である滋賀県八幡市の「日牟禮八幡宮」が創建されたのはいつ?

A.平安時代