1986年に沖縄県読谷村の村おこし事業の一環として開発されたあるお菓子があります。今では沖縄といえばコレ!というほどに広く知れわたり、沖縄の定番土産としても定着し、様々な種類が出ているお菓子ですが、それは何なのか想像が付きますか?沖縄のお土産の定番といえば…。
むらさき色が美しい紅いもタルト
沖縄土産の定番といえば紅いもタルトではないでしょうか。
国際通りや空港を歩けば、紅いもタルトがお土産として売っているのをみかけますし、お土産の袋を持った人も多くみかけるでしょう。
みなさんもきっと一度はお土産として買ったり、貰ったりして、口にしたことがあるのでは。
今では沖縄土産として知らない人はいないほど有名な「紅いもタルト」。現在では沢山の商品があり、さまざまなメーカーで製造販売されています。しかしその元祖は「御菓子御殿」という会社だそうです。そもそも紅いもタルトが生まれるきっかけとなったのはどのような経緯なのでしょうか。
紅いもタルト誕生のきっかけは村おこし
昭和61年(1986年)に紅いもタルトは生まれました。その当時、村おこしとして全国的に「一村一品運動」が広がっていました。「御菓子御殿」がある沖縄県読谷村も村おこしのために、特産品である紅いもを使ったお菓子を作ろうとしていました。当初「御菓子御殿」は他の仕事が忙しく、また紅いものお菓子を作った事もないために断っていましたが、村おこしのため。と「紅いもタルト」を開発したのだそうです。
今ではすっかり有名になった紅いもタルトは、こんなに売れるとは思わなかったため、商標も取っていなかったそう。他の会社も紅いもタルトを売り出してすっかりその名前が定着したために「現在ではちんすこうなどと同様に沖縄土産の一般的商品として定着している」との理由で、現在でも「紅いもタルト」の名称は、商標登録はされていません。
その後「御菓子御殿」は店舗を拡大すると共にお菓子の工場見学もできるようになっており、2012年には名護にテーマパーク「DINO恐竜PARK やんばる亜熱帯の森」を開設しました。「みんながワクワクするような施設をつくることで、商品の売上も伸ばしたい」という素敵な考えがあるんですね。
紅いもタルト
「御菓子御殿」の紅いもタルトは沖縄県産紅いも100%で作られたペーストが独自の配合で焼き上げられた舟形のタルト生地にたっぷりとのせられいる、元祖の形。その絶妙な組み合わせは、発売から30年以上経った今でも変わらないおいしさです。紅いもの鮮やかな紫色は、紅いもが持つ独特の色合いです。紅いも本来の美味しさを生かすために保存料・着色料を一切使わずに作られているそうです。
シンプルな素材で作られた紅いもタルトは、やさしい甘さと余計なものが入ってない事から子どもからお年寄りが安心してたべられる人気のお菓子です。バター風味の香ばしいタルト生地はしっとり、あんこは中までほっくりとしており、紅いもの美味しさが存分に楽しめるでしょう。
御菓子御殿で紅いもを作ってみよう
「御菓子御殿」のお店は、沖縄が誇る歴史遺産である首里城がモチーフになっています。そのため、訪れただけで沖縄の文化に触れたような、ワクワクする外装でつい写真に収めたくなってしまいます。
恩納店では、なんと紅いもタルトを手作りする事ができます。いつもお土産では買ったり食べたりしたことがあるけれど、作った事がある人はあまりいないのでは?「紅いもタルト手作り体験コーナー」からは、エメラルドグリーンの海が一望できます。沖縄の美しい海を背に、沖縄の紅いもタルトを作る。お土産としてはもちろん、大切な思い出作りとしても、是非訪れたいですね。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 1986年に村おこしとして誕生した、沖縄みやげの定番のお菓子は?
A. 紅いもタルト