観光地に行くと必ずあるのがご当地ソフトクリーム。つい買って食べたりしてませんか? たいがい現地の名産を使ったおいしそうなソフトクリームですが、なかにはエッと驚くようなソフトクリームも。今回ご紹介する香川県の「かまたまソフト」も、そのなかでもなかなかのキワモノ…ではなくて稀有なソフトクリームかもしれません。
うどんのソフトクリーム!?
「かまたまソフト」は「うどん県」の別名を持つ香川県に名物ソフトクリームの1つ。「かまたま」とは「釜玉うどん」のことで、茹でたての麺を水で締めずにそのまま生玉子を混ぜ、だししょうゆをかけていただくうどんです。釜玉うどんに欠かせないトッピングと言えば「ねぎ」ですが、「釜玉うどん」をモチーフにして作られた「かまたまソフト」にも、もちろんねぎがトッピングされています。びっくりするのが、そのビジュアル。コーンの上にうどんがのっていいて、刻みねぎが散らされ、しょうゆがかかっている…! 一瞬、食べるのを躊躇してしまいますが、うどんのように見えるのは実はソフトクリーム。うどんの麺に見えるように、改造した機械で細く絞り出しているそうです。ソフトクリーム&ねぎ&しょうゆという組み合わせに、少々おののきながらも食べてみると、これが意外にもおいしい。あっさりめのソフトクリームの甘さに、ほんのりしょうがの風味が感じられます。しょうゆはソフトクリームとからまって、カラメルソースのよう。そこに、ねぎの刺激が味&食感共にアクセントになっています。
かまたまソフトの他にも魅力的なソフトクリームがあります
この「かまたまソフト」が食べられるのは、琴平町の金毘羅宮の表参道にある「しょうゆ豆本舗 表参道店」。「かがわ・こんぴら観光案内所」も兼ねていて、このかまたまソフトも琴平町観光協会のバックアップで誕生したのだとか。このお店では、他に和三盆のソフトクリームに金箔を一枚のせたゴージャスな「金箔ソフト」や、希少糖をかけた「ゴールドソフト」、そしてカラフルなおいりをトッピングしたキュートな見た目の「おいりクレープ」など販売されているので、金刀比羅宮にお参りした際には立ち寄ってみてください。
こんぴらさんにお参りしよう
古くから「こんぴらさん」という愛称で親しまれている金刀比羅宮(ことひらぐう)は、香川県仲多度郡琴平町の象頭山に鎮座しています。御本宮までは、785段という長い石段を登らないと辿り着けないにもかかわらず、全国から大勢の参拝客が訪れる香川でも屈指の観光名所です。
江戸時代、庶民が旅をすることは禁じられていましたが、金刀比羅宮や伊勢神宮などの社寺への参拝の旅は特別に許されていました。金刀比羅宮も「一生に一度はお参りしたい場所」として、庶民の憧れの地となり「こんぴら参り」が全国に広まりました。金刀比羅宮の主たる御祭神は、大物主神(おおものぬしのかみ)です。航海の安全や豊漁祈願、商売繁昌、五穀豊穣、病気平癒などに御利益のある神様として、現在も厚い信仰を集めています。
金刀比羅宮の表参道は、両側にお土産屋さんや飲食店が建ち並ぶ賑やかな通りです。周辺には旅の疲れを癒せる「こんぴら温泉郷」や、江戸時代から金刀比羅宮の御神酒を造っている地酒「金陵(きんりょう)」の製造元の資料館「金陵の郷」などがあります。「中野うどん学校」では讃岐うどんの手打ち体験ができます。参道の石畳が終わると石段がスタートするので785段を頑張って登りましょう。なかなかにハードですが、お店や高松藩初代藩主より奉納された「大門」、「君が代」の歌詞に出てくる「さざれ石」など見どころもあり、ところどころ休憩を挟みながら登ることができます。登りきって御本宮にお参りすると、達成感もひとしおです。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 香川県で売られているソフトクリーム「かまたまソフト」にトッピングされているものは?
A. ねぎ