タマネギの生産量全国1位の都道府県をご紹介します。冷涼な気候を生かした独自の農業が行われている都道府県で、この地域の特産品の一つがタマネギです。
日本で生産されているタマネギのおよそ半分を占める
北海道を代表する特産品として知られているようであまり知られていないのがタマネギです。トウモロコシなどと比べると、北海道品の特産品というイメージはあまりありませんが、実は日本の47都道府県の中でも生産量が1位の野菜です。日本で一番の生産量をほこるだけでなく、生産量がそのものが多いのも北海道産のタマネギの特徴です。タマネギの生産地と知られている地域としては他に九州の佐賀県や近畿地方の兵庫県などがありますが、それらの地域と比較しても北海道産のタマネギの生産量は群を抜いています。日本で生産されているタマネギのおよそ50パーセントが北海道産のタマネギです。
なぜタマネギが北海道で広く栽培されているのかというと、それはタマネギという野菜の特性に関係しています。タマネギとして市場に広く流通しているのはタマネギの鱗茎の部分ですが、この部分は土の中で大きく成長します。そのために土壌の質がタマネギの生長に大きく左右されます。土壌が湿っぽい土地の場合、地中の鱗茎が腐りやすくなるのでタマネギの栽培には不向きなのですが、その点北海道はタマネギの栽培には向いている土地です。高温多湿な日本の中でも降水量が比較的少ないために、土壌もほどよく乾燥しているために、タマネギの栽培には最適です。
1年の長い期間味わうことができる北海道産のタマネギ
北海道産のタマネギが全国でも1位の生産量をほこる理由としては、収穫できる期間が長いこともあげられます。北海道は一年を通して気温が低く、最も暑くなる8月でも気温の上昇は他地域に比較しても少ないので、年間を通して収穫することができます。タマネギは気温の高すぎる時期よりも、気温の低い時期のほうが育ちやすいために、特に秋から春のシーズンにかけて毎年多くのタマネギが出荷されています。タマネギは種まきから収穫まで非常に手間ひまのかかる農作物です。食用の鱗茎は土の中で育つために、栽培している最中はどれくらいの大きさになっているかわかりにくいので、育てる人の経験や勘が重要になります。鱗茎が地中で成長している目安としては、土の上から出ている茎や葉の部分の成長が一つの目安になります。
地中の鱗茎が十分に成長してから収穫作業をしますが、タマネギの場合には出荷のために、鱗形の部分と茎から上の部分を切り離すという作業が必要になります。切り離した鱗茎は新タマネギとしてすぐに出荷される場合もありますが、多くのタマネギはさらに乾燥という工程を経てから、市場に出荷されます。小売店で見かける茶色のタマネギは、鱗茎の外側が乾燥したものです。北海道は一年を通して涼しく乾燥しているために、収穫したタマネギを乾燥させるにも最適な地域です。こうした各種の条件のよさが、北海道がタマネギ生産量1位である理由になっています。
タマネギと流氷で有名な北見市
北海道の中でも特にタマネギの生産量が多い地域として知られるのが、北見市とその周辺地域です。北見市は観光地としても有名な地域ですが、特に冬場の観光客が多いのが特徴です。北見市は日本の中でも数少ない流氷を見ることができる地域として知られています。市内の常呂町の海岸には毎年、冬の季節に流氷が流れ着いてきます。流氷で埋められた北の海を見るために、毎年多くの観光客が北見市を訪れています。流氷は毎年1月ごろから北のシベリアから流れてきて、温かくなる春先まで見ることができるので、この時期が流氷観光には最適のシーズンです。
まとめ
このようにタマネギは北海道がほこる生産量1位の野菜です。土壌や気候が栽培に適しているために毎年多くのタマネギが全国に出荷されています。タマネギの栽培に向いている涼しくてさわやかな気候は観光地としても広く人気があります。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 平成24年、タマネギの生産量1位の都道府県は?
A.北海道