愛媛県の郷土料理「ひゅうが飯」でご飯の上にのっているものは?

「ひゅうが飯」は、愛媛県南予(なんよ)地区の沿岸部各地で食べられている、素朴な郷土料理です。炊き立てのホカホカごはんの上にのせるのは、沿岸部のこの地域ならではのもの。何だと思いますか?

「ひゅうが飯」って?

ひゅうが飯は新鮮な魚(アジなど)をおろして刺身にしたものに、しょうゆや酒・みりんなどで作ったタレに漬け込み、タレごとそのまま熱いご飯にかけて食べます。もともとは宇和海の日振(ひぶり)島に伝わっていた漁師料理とされ、捕った魚を船の上で火を使用せずに短時間で作り、食べられてきました。日振(ひぶり)がなまって、「ひゅうが」と呼ぶようになったと言われていますが、日向(宮崎県)から伝わったという説もあるようです。また、平安時代に藤原純友の伊予水軍が発祥という説もあります。

使われる魚はアジが最も多いですが、他にイワシ、カツオ、マグロ、タイなどが使用されることもあります。タイが使われたものは「宇和島鯛めし」と呼ばれ、こちらは観光客にも人気の郷土料理になっています。

ひゅうが飯の作り方

もともと船上で漁師が手間をかけずに短時間で作っていただけあって、作り方もとっても簡単。

材料は二人分で、刺身(お好みのもの)2人分、しょうゆ50cc、酒20cc、みりん20cc、卵1個、ご飯2杯分、きざみ海苔少々、白ゴマ少少々、青ネギ少々、青しそ1枚

作り方はしょうゆ・酒・みりんを混ぜ合わせて調味液を作り、刺身を30~40分程度浸して味を染み込ませます。そこに溶き卵を加え、さらに10分くらい浸け込みます。ご飯に浸けておいた刺身をのせ、きざみ海苔・小口切りにした青ネギ、白ごま、青しそをを盛り付ければ完成です。時間がない時にお刺身だけ買ってくれば、ぱぱっと作れるので時短料理のレパートリーのひとつに加えてみればいかがでしょうか。

自然といやしの南予

南予は愛媛県の西南部に位置し、リアス式海岸の宇和海、滑床渓谷や四国カルストなどの豊かな自然がいっぱいです。大洲・内子・宇和に代表されるレトロな町並み、海や山の恵みから作られた個性豊かな郷土料理など、愛媛の中でも独特の風土・文化が息づいています。

南予の海岸部にはサンゴや熱帯魚が生息する宇和海があり、内陸部には緑深い四国山地が広がっています。全長約50kmにも及ぶ日本一細長い半島にある四国最南端の地にある佐田岬。「佐田岬メロディライン」と呼ばれる岬まで続く国道197号は、左右に海が望め、晴れた日にはドライブが楽しめます。須ノ川海岸は日本の渚百選にも選ばれており、色鮮やかな熱帯魚や、70種類ものサンゴを見ることができる絶好のシュノーケリングスポットです。もっとお手軽に海中を眺められるのが、西海観光船が運営する観光船「海底が見える船」。予約不要の40分間のクルージングでは、国立公園に指定されたサンゴ群生地や、運がよければイワシの大群、そしてウミガメが見えるかも!

海だけでなく、カルスト台地や渓谷美など癒しの景色が広がるのが南予の山景色です。滑床渓谷は四万十川支流である目黒川の上流に広がる大渓谷。広大で滑らかな岩肌を清流が流れ、遊歩道での散策はもちろん、渓流が思う存分満喫できるキャニオニングも人気を集めています。日本三大カルストの一つに数えられる四国カルストは見渡す限りの牧草地が広がり、放牧された牛が草を食む牧歌的な風景に癒されますよ。

自然を満喫したら「伊予の小京都」と呼ばれる大洲城を中心に栄えた城下町を歩いてみましょう。4層4階の天守閣国の大洲城をはじめ、重要文化財に登録された数寄屋建築の山荘「臥龍山荘」や明治時代に建てられた赤レンガ造りの建物や趣ある武家屋敷が点在し、歴史を感じることができます。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 愛媛県の郷土料理「ひゅうが飯」でご飯の上にのっているものは?

A. 魚の刺身