今回は秋田市の特産品である食材を紹介します。タケノコとアスパラガスの中間のような味と言われているその食材とは、いったいどのようなものなのでしょうか。入手方法や秋田市の観光情報についても紹介します。
中国や台湾などで親しまれている食材
マコモの茎に黒穂菌が寄生すると肥大しますが、この肥大した部分がマコモダケです。マコモダケは食用や薬用として中国や台湾などアジア各地で昔から親しまれている食材で、日本でも花かつみという和名で万葉集に登場しています。当時の人々は黒穂菌をお歯黒や眉墨の原料として使っていて、食用と言うより実用的な用途だったようです。TV番組でV6の長野博さんがマコモダケを栽培している農家を訪ね、マコモダケの美味しさを堪能していましたが、日本でも食用としてのマコモダケ栽培が盛んになってきたことを物語っています。
1999年には1回目の全国マコモサミットが開催され、毎年開かれるサミットには全国各地からマコモ生産者が参加しています。マコモダケの旬は9~11月頃。ほのかな甘味を持つ味が特徴で、食感はやわらかいタケノコのようにシャリッとしています。不溶性食物繊維が豊富に含まれているマコモダケは、食物繊維不足を解消したい、便秘が気になる時には積極的に食べたい食材です。マコモダケは中華料理によく用いられますが、食材を選ばないので、和食や洋食など幅広い料理に使われるようになりました。
秋田産マコモダケの入手方法と簡単料理
耕作放棄地などを利用してマコモダケの栽培に力を入れている地域が増えてきています。マコモダケの栽培地として知られているのは三重県や山形県、長野県など。秋田県も2009年頃からマコモダケの栽培に取り組んでいます。JA新あきたはマコモダケを秋田の特産品にしようと秋田市マコモダケ研究会を発足、栽培地を徐々に拡大して収穫量を上げていきました。初めて開いたマコモダケの試食会には多くの地元住民が訪れ、大盛況だったということです。こうした地道な努力が実を結び、マコモダケの特産地として秋田県の知名度はじわじわと上がってきています。マコモダケが栽培されているのは秋田市の下浜・雄和地区で、地元の直売所ではマコモダケが販売され、マコモダケの体験ツアーを実施している栽培農家もあります。
マコモダケを取り扱っている通販サイトもありますが、産地がバラバラなので、秋田県産のマコモダケを手に入れたい場合は、地元の直売所で購入するのが無難でしょう。秋田産のマコモダケは、JA新あきた直売センター「いぶきの里」や、毎年開催されている秋田市卸売市場まつりなどで販売されています。マコモダケの料理方法はとても簡単で、皮をむいて焼くだけ。食べる時は味噌をつけます。天ぷらのように皮に衣をつけて揚げるのもマコモダケの定番レシピ。揚げたマコモダケを柚子塩や抹茶塩などちょっとしたアレンジで違った食べ方も楽しめますよ。きんぴら風に炒めたり、細かく刻んで餃子の具に混ぜたり、炊き込みご飯に混ぜるというのも簡単にできるおすすめ料理です。
マコモダケの産地秋田市の観光的魅力とは
マコモダケが栽培されている下浜区には、全国的に有名な下浜海水浴場があります。アクセスしやすく海の透明度が高いと評判の下浜海水浴場は、夏になると多くの海水浴客で賑わいます。秋田市には秋田駅から徒歩で行ける場所に観光スポットが点在しています。九保田城跡のある千秋公園は紅葉が美しく、毎年10月下旬頃から色づき始めます。ちょうどマコモダケの旬と重なるので、観光がてら秋田産のマコモダケを食すのもいいかもしれません。
その他にも有形文化財に指定されている旧金子家住宅や秋田市赤れんが郷土館、東北三大祭りの一つ竿燈まつりの竿燈が展示されている秋田市民俗芸能伝承館など、秋田県の文化的・歴史的施設が秋田市には揃っています。秋田のお酒と言えば高清水ですが、秋田酒類製造株式会社も秋田市にあります。生鮮食品から加工品、銘菓など秋田県の特産品が集まる秋田まるごと市場にも多くの観光客が訪れます。マコモダケが出回る時期なら、ここで新鮮なマコモダケが手に入るでしょう。
秋田産のマコモダケを味わおう
秋田県の特産品として定着しつつあるマコモダケ。マコモダケは秋田市内で栽培されているので、秋田市へ観光にでかけた時は、新鮮なマコモダケを手にしてみてはいかがでしょうか。新鮮なマコモダケは、サラダや和え物など広く料理に使えて便利です。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 秋田市の特産品でもある、タケノコとアスパラガスの中間のような味がする食材は?
A.マコモダケ