富山県高岡市のご当地グルメを紹介します。全国的に有名なので、名前を聞くと「知ってる!」という方も多いかもしれません。北陸地方ならではのシロエビやズワイガニを使った贅沢な逸品です。ここでは、そのご当地グルメの歴史やおすすめのお店、レシピ、高岡市がどんなところなのかなどを紹介します。
高岡市のご当地グルメとは?歴史や種類
「高岡コロッケ」とは、富山県高岡市のご当地グルメです。コロッケは、ヨーロッパのフランス、スペイン、ポルトガル、オランダ、イタリアなどの国々で、それぞれ特有のものがあります。日本には明治維新以降に、コロッケをはじめカレー、あんぱん、とんかつなど諸外国の料理が伝わりました。日本のコロッケのルーツは、フランス料理の揚げ物「クロケット」であるといわれています。クロケットは、ホワイトソースをベースにしたクリームコロッケです。このクロケットを日本人の好みに合うように、ジャガイモをベースとしたものに作り変えたのが日本のコロッケの始まりだともいわれています。
ジャガイモのコロッケが日本で初めて販売されたのは、大阪の肉屋とか銀座のパーラーとかいろいろな説があります。高岡で1892年に初めてコロッケを提供したのは、西洋レストラン「風玉堂」です。1917年には「コロッケの唄」が大流行し、全国の庶民にもコロッケが普及しました。2001年には高岡市のコロッケ消費量は、日本一になっています。2005年には高岡市初のオリジナルコロッケが、「ホテルニューオータニ高岡」で登場しました。
このような流れを受け、2006年にはコロッケで町おこしを進める目的で、高岡市、高岡商工会議所、富山新聞社などが協力して「高岡コロッケ実行委員会」を立ち上げました。高岡コロッケ実行委員会は、高岡商工会議所創立110周年の記念事業として発足しています。2008年には、高岡市と同じくコロッケによる地域活性化に取り組む茨城県龍ヶ崎市、静岡県三島市の三市で「三コロ会」を結成しました。2013年には龍ヶ崎市で第1回全国コロッケフェスティバルが開催され、高岡市は新作のコロッケで参加し、人気投票で1位になっています。2018年6月には高岡市の高岡テクノドームで「第6回全国コロッケフェスティバルin高岡」が開催され、全国から33団体が参加しました。
高岡市では、さまざまな種類のコロッケを食べることができます。高岡市には40店舗以上のコロッケの販売店があり、それぞれの店舗で具材が異なり味も違います。市内の保育園や小中学校の給食でもコロッケの具材は、ほうれん草、サツマイモ、リンゴなどいろいろなものが使われ、味もさまざまです。「道の駅・万葉の里高岡」内で販売されている「ブラックコロッケ」と「ホワイトコロッケ」は、第1回全国コロッケフェスティバルの人気投票で1位になったコロッケです。ブラックコロッケは富山ブラックラーメンと同じ醤油をベースにして香辛料を使いスパイシーな味に仕上がっています。ホワイトコロッケは、昆布と米を使ったもっちりした食感が特徴です。
シロエビやズワイガニも堪能できる!高岡コロッケおすすめのお店
高岡市では、街のいたるところで揚げたてのアツアツのコロッケを食べることができます。お肉屋をはじめ、ホテル、ラーメン屋、うどん屋などにもコロッケのメニューがあるのが独特です。地元の特産品であるシロエビやズワイガニを使った贅沢なコロッケもあります。「丸長精肉店」は創業40年で、添加物を一切加えないジャガイモ主体のコロッケを販売しています。ジャガイモのほかには、ホットドッグやチャーシューなどがメニューです。揚げ物は注文してから揚げ始め、お店の中で食べることができるので、揚げたてを味わうことができます。
「天狗乃肉(てんぐのにく)」は1929年創業のお肉屋で、コロッケは北海道産のジャガイモと国産のタマネギを使っており、味付けは甘めです。「らぁめん次元」は、2004年に開店した富山ブラックラーメン(黒醤油ラーメン)のお店ですが、高岡コロッケもあります。黒醤油ラーメンに、高岡コロッケと富山名物のとろろ昆布おにぎりを添えたメニューが「ご当地グルメセット」でお得です。
「道の駅・万葉の里高岡」には全国コロッケフェスティバルで第1位になったブラックコロッケやホワイトコロッケのほかにも、縦の長さが14cmの「高岡大仏コロッケ」、特産のシロエビを使った「シロエビコロッケ」、氷見牛を使った「氷見牛コロッケ」など多くの種類のコロッケがあります。シロエビはブリやホタルイカと並ぶ富山県の三大海産物のひとつで、富山でしか獲ることができません。氷見牛は富山県氷見市で飼育されている黒毛和牛で、全国的にも知名度が上がっています。
コロッケカフェ「アルペーゼ」は、2010年8月に高岡駅南にオープンした高岡コロッケのお店です。メニューには「高菜おにぎりコロッケ」「ツナまよコロッケ」「チキンライスコロッケ」など多くの種類のコロッケがあり、手作りと高岡地産地消を基本にしています。「氷見うどん美濃屋」は、富山名物「氷見うどん」がメインでセルフサービスシステムのお店です。トッピング用にコロッケや天ぷらなどがあり、うどんとの相性がよく好評です。
「炉ばた焼陣太鼓」は、北陸富山ならではの新鮮な海の幸、山の幸、地酒が揃ったお店です。高岡コロッケのメニューでは、「牛肉コロッケ」「トマトコロッケ」「里芋コロッケ」「ライスコロッケ」「カニクリームコロッケ」があります。「ホテルニューオータニ高岡1Fカフェ&ダイニングCOO(クー)」は、元祖高岡コロッケの「サーロインコロッケ」「シロエビコロッケ」「ズワイガニと甘エビのクリームコロッケ」を販売しています。
家庭でも作れる高岡コロッケのレシピ!
ブラックコロッケ5個分の材料は、ジャガイモ200g、豚肉80g、長ねぎ15g、醤油28.5g、中華調味料7.5g、砂糖5.5g、牛乳6g、イカ墨加工品1.5g、黒こしょう1g、食塩0.5g、にんにく粉末微量、小麦粉・パン粉適量です。レシピははじめに、ジャガイモを蒸してから潰します。次に具材の豚肉、長ねぎ、調味料を鍋で煮込みます。潰したジャガイモと煮込んだ具材を混ぜ合わせてから、冷ましましょう。冷めたら65~70gずつ、お好みの形にして、水溶き小麦粉にくぐらせパン粉をつけます。175℃の油で約5分間揚げたら出来上がりです。
ホワイトコロッケ10個分の材料は、ジャガイモ160g、米35g、とろろ昆布5g、砂糖3.5g、食塩1g、醤油3.5g、小麦粉・パン粉適量です。レシピは、まず、硬めのご飯を炊きます。ジャガイモを蒸して潰しながら砂糖、食塩、醤油の順に入れてむらなく混ぜ合わせます。これに、とろろ昆布とご飯を入れて、できるだけ潰さないように混ぜましょう。混ぜたものを20gほどの球状に丸め、水溶き小麦粉にくぐらせパン粉につけます。これを175℃の油で、約5分間揚げたら出来上がりです。
富山県高岡市ってどんな街?
高岡市は、北陸地方の富山県の北西部に位置します。西側は山間地帯で北東側は富山湾に面し、東側には扇状地が広がっており、豊かな自然に恵まれた地域です。2019年3月31日現在の高岡市の人口は17万1174人、世帯数は6万8575世帯になっています。高岡市の特産品としては、「かぶら寿司」「ます寿司」「かまぼこ」などが有名です。観光地には、「瑞龍寺」「雨晴海岸」「金屋町」などがあります。漫画家の藤子・F・不二雄、女優の風吹ジュンなどは、高岡市の出身です。
高岡市に行くならコロッケを楽しもう!
富山県高岡市は豊かな自然に恵まれ、北陸地方ならではの海の幸や山の幸を味わえる街です。中でもコロッケは、豊富な地元の食材を活かしたさまざまな種類があります。庶民の味からシロエビやズワイガニなど高級食材を使ったものまで、リーズナブルな価格で味わうことができます。高岡市では、お肉屋だけでなくラーメン屋、うどん屋、レストランなどでもコロッケがメニューにあるところが多いので、食べ比べてみるのも楽しいでしょう。また、レシピがあるので、家庭で美味しいコロッケ作りに挑戦してみるのもおすすめです。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 特産の「シロエビ」と「ズワイガニ」を使った贅沢さが特徴の、富山県高岡市のご当地グルメは?
A.高岡コロッケ
Q. 2010年8月に富山県の高岡駅南にオープンした高岡コロッケのお店は?
A.アルペーゼ