伊豆諸島の名産品!ムロアジなどの魚を発酵させて作る臭いの強い干物とは?

太平洋に連なる伊豆諸島。100を超える島嶼は、美しい海をはじめ、温泉など豊かな自然にあふれています。今回はそんな伊豆諸島の名産品をご紹介します。その名産品の魅力と歴史、おすすめの観光スポットも合わせてチェックしてください。

伊豆諸島の名産品とはどんな食べ物?

くさやは、伊豆諸島でよくとれる魚が材料で、クサヤモロ・ムロアジ・トビウオなどで作られる伊豆諸島の名産品です。作り方は、材料となる魚を、くさや液と呼ばれる発酵液に8〜20時間浸け込んだ後、1〜2日ほど天日干します。臭いが強烈なため、真空パックや瓶詰めをして出荷されます。濃厚な魚の旨味と、塩辛さがありながらもまろやかさが感じられる味が特徴で、ご飯のおかずや、日本酒の肴におすすめです。地元の人がくさやを食べる時は、島焼酎と呼ばれる伊豆諸島産の焼酎をあわせます。また、日本一臭い食べ物と言われるほど強烈な臭いが有名です。しかし、一度食べれば、濃厚な旨味と臭いがクセになってしまうほど。

くさやの旨味と臭いはどこからくるのでしょうか。その秘密はくさや液にあります。もともとはくさや液ではなく、普通の塩水に魚をつけていました。その塩水を捨てずに繰り返し使い続けた結果、発酵がはじまり、くさや液になったと言われています。液の色は茶褐色で粘り気があり、塩分濃度は10〜15%ほど。くさや液には、くさや菌といわれる乳酸菌が含まれている他、酢酸や酪酸などにより独特の臭いを醸し出すのです。古いものほど旨味が出るので、各家庭や、店などで代々受け継がれ続けていて、中には300年も続くくさや液があると言われています。栄養面では、アミノ酸やビタミンが含まれ、抗菌作用もあります。そのため、医療体制が遅れていた時代では、怪我や体調不良の時に、くさや液を患部に塗ったり飲ませたりしたそうです。食だけではなく、島民の生活と密接な関係があるのです。

くさやの歴史

江戸時代には献上品とされていたほどの古い歴史を持つくさや。くさやが誕生日した背景には、島民の生活状況や風土などさまざまな要因があり、江戸時代にまで遡ります。伊豆諸島は斜面が多いく稲作や農作物に適さない土地柄。そのため江戸時代には、年貢は米ではなく、特産物の塩を献上するよう命じられてましたが、米と同じように島民総出で収めなければならないため、塩はとても貴重になりました。伊豆諸島では、塩の他にも魚がよくとれました。魚を江戸へ運ぶ際、塩につけて干物にしていましたが、貴重な塩を大量に使うわけにはいきません。島民がさまざまな試みを重ねた末、魚を塩水に浸し干す方法を思いつきました。浸すたびに新しい塩水に取り替えたいのですが、塩を節約するために、塩水が減った分だけ継ぎ足して使い続けました。

その結果、微生物の作用や蓄積された魚の成分により発酵し、くさや液の原型になったのです。この塩水から作られる干物は、見た目は傷んでいるようでしたが、食べてみたところ美味しく、島中に広まったのがくさやのはじまりと言われています。

伊豆諸島には自然を満喫できる観光スポットがたくさん!

伊豆諸島は、東京都の行政区画であることから、東京の島と呼ばれています。島への移動手段は飛行機かフェリーで、東京とは思えない豊かな自然を満喫できます。ダイビングや釣り、サイクリングなど楽しみ方はさまざまです。伊豆諸島には、魅力的な島が点在していますが、特に有名なのが大島。東京からは高速ジェット船で約2時間というアクセスで人気があります。大島の観光スポットで人気なのが日の出浜。波が穏やかな人口ビーチで、テトラポットで波を防ぎ、人口の砂浜もあるため、子供連れでも安心な遠浅の海です。透き通る海と強い日差しのコントラストは絶景です。

くさやは島民の生活にはなくてはならない名産品!

くさやは、江戸時代から始まる長い歴史を持ち、伊豆諸島の人々の生活と密接な関係を築いてきました。島民に愛され続けるだけではなく、本土にも広まり、大型のデパートでも売られています。伊豆諸島に観光に訪れたら、是非くさやを試したいですね。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 伊豆諸島の名産品として知られる、ムロアジなどの魚を発酵させて作る臭いの強い干物は?

A.くさや