酸味と爽やかな香りで柑橘類の中でも人気のレモン。料理にもスイーツにも欠かせない果物ですよね。日本で販売されているレモンは輸入物が多いですが、国内でももちろん生産されています。レモンの生産量が1位に輝く都道府県はどこでしょうか?
全国一のレモン生産県
レモンの生産量日本一の広島県。全国生産量の60%以上を占めており、2位の愛知県の20%を大きく差をつけて圧倒的な1位を誇っています。広島県でレモンは主に呉市、尾道市、大崎上島町などの島しょ部を中心に生産されています。7月ごろのハウスレモンからスタートし、10~11月は鮮やかな緑色のグリーンレモン、12~5月はよく見る通常のイエローレモンが出荷されています。さらに貯蔵・包装技術の開発により、6~8月にかけては個別包装したレモンが出荷できるようになって、一年を通して新鮮なレモンが味わえるようになりました。
瀬戸内 広島レモンとは
温暖な気候の中で育った「瀬戸内 広島レモン」は、防腐剤を一切使用しないので、皮を含めすべて食べられるのが特徴。料理にもドリンクにも皮ごと安心して使えます。そして広島レモンは、広島市が特産品で特に優れたものを認定した「ザ・広島ブランド」に認定されており、新鮮な果実は香り高く、清涼感は抜群です。まろやかな酸味も感じられ、そのおいしさは高い評価を得ています。
広島のレモンの歴史
広島県のレモン栽培は、豊田郡大長村(現広島県呉市豊町大長)が、明治31年に和歌山県からネーブルの苗木を購入した際に、混入していたレモンの苗木3本を試植したのが始まりといわれています。瀬戸内の気候がレモンの栽培に好適で、明治末期から大正初期にかけての価格高騰などが後押しし、大長を中心に急激に普及しました。大正3年には栽培面積11ヘクタールになり、その後、瀬戸田地区でも急速に栽培が増え、昭和28年には栽培面積18ヘクタール(全国25ヘクタール)と、国内一のレモン生産県となったのです。
レモンの豆知識
レモンの原産地はインドのヒマラヤ東部山麓であると推測されています。10世紀にはイラクで栽培され、12世紀になると中近東諸国へ広がりました。有名なコロンブスによってアメリカに1492年にもたらされ、日本での栽培は1873年(明治6年)に静岡で種子を撒いたのが始まりと言われています。日本で栽培されているレモンの代表品種は、外国から導入されたリスボンとビラフランカが主力品種となっています。
ビタミンCだけじゃないレモンの健康効果
ビタミンCの代名詞のようなイメージがあるレモンですが、ビタミン以外の栄養効果も注目されています。
レモンのクエン酸には、キレート作用というミネラルの吸収を促進する働きがあります。レモン自体にはミネラルの含有量はさほど多くありませんが、肉や魚と一緒にとることで身体のさまざまな機能を整える働きをするミネラルの吸収を助けてくれるのです。またクエン酸は代謝を良くする作用、そして疲労予防や回復に役立つと言われています。酸っぱいと感じるものはクエン酸が入っており、疲れたときにスッキリとさせてくれます。
そして皮には腸内環境を改善する食物繊維や、中性脂肪の吸収を抑えるフィトケミカルも豊富なので、瀬戸内 広島レモンは栄養たっぷりな皮ごと食べたいですね。
またポリフォエノールの一種でビタミンPと呼ばれるエリオシトリンやルチンも含まれています。ビタミンPはビタミンCの働きを高めることでコラーゲン生成を促し、毛細血管を強くする働きがあり、血栓の予防や動脈硬化にも役立つとされています。冷え性を軽減させたり、脂肪の吸収を抑えて排出を促す肥満予防、ダイエット効果も期待できるので、女性にとって嬉しい成分が含まれているのです。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 平成25年、レモンの生産量が全国1位の都道府県は?
A. 広島