豚バラ肉の代わりにミンチ肉や細切れ肉を使った広島県のお好み焼きは?

豚バラ肉の代わりにミンチ肉や細切れ肉を使ったお好み焼きが広島県のとある市のご当地グルメとなっています。その市の名前から〇〇焼きと呼ばれていますが一体なんという名前でしょうか?

府中市のご当地グルメ「府中焼き」

広島県にある府中市には、「府中焼き」と呼ばれる自慢のご当地グルメがあります。広島のお好み焼きの中でも珍しいミンチ肉を使ったお好み焼きで、これがまた絶品です。
府中市はかつて家具職人として忙しく働く母親が多くいました。そんな中、当時は値段が高かった豚肉の代用として安価なミンチ肉・卵・キャベツの具材で簡単に作れる府中焼きは、おやつにもなる料理として府中市内に広まっていきました。
府中焼きという名称は府中商工会議所が名付け、ご当地グルメがブームになった2000年代、その府中商工会議所の手によって町おこしやPRにピックアップされ、ご当地グルメとしても人気となりました。2010年に開催された「第1回広島てっぱんグランプリ」では初代王者に輝いています。

広島のお好み焼きとは違う、ミンチ肉が美味しい「府中焼き」!

「府中焼き」は、通常、豚バラ肉を入れるところ、代わりにミンチ肉や細切れ肉を入れるという変わり種のお好み焼きです。そのミンチ肉が広島のお好み焼きと違う点です。ミンチ肉の入ったお好み焼きは、コテで押さえ付けてカリカリに焼くことで、肉の脂で麺もお肉も揚げ焼きしたかのように香ばしく仕上がるのです。
広島のお好み焼きのように、生地・キャベツ・麺・卵を重ねていく「重ね焼き」なのですが、豚バラ肉ではなくミンチ肉を使うことでカラッと感がでて、もやしを使わずキャベツのみを使うことで水分が少なくなりサクサク食感を引き出します。外側がカリッと、中はふわっとのバランスと堪らないソースの香ばしさがとても美味し一品です。
そんな「府中焼き」は、作り方も広島のお好み焼きとはちょっと違います。
・ボウルに水を入れお好み焼粉を入れてよく混ぜた生地を、160~180度に温めた鉄板で薄く焼く。上から、かつお粉を振っておく。
・焼そば麺を鉄板の空いているスペースであたため、軽くほぐして生地の上にのせる。
・2~3mm幅の千切りにしたキャベツを平たくたっぷり乗せて、その上に天かすを乗せる。
・ひき肉をのせて上からラードをかけ、ひっくり返す。
・押さえて焼く。何度も上から押し固めて形を作っていく。
・ひっくり返してソースをぬり、溶き卵を上からかける。
・さらに上からネギやかつお節を振りかける。
店舗によって作り方は変わりますが、カリカリミンチ肉、パリパリの焼きそば麺、しっとりでボリューミーなキャベツ、そして柔らかな生地とソースが堪らない「府中焼き」の出来上がりです。
ちなみにミンチ肉は、店によって「牛肉のみ」や「豚肉のみ」や「合挽」などの違いがあるので食べ比べのポイントにもなります。

魅力溢れる府中市

広島県南東部に位置する府中市は、東京都の府中市と区別するため「備後府中(びんごふちゅう)」と呼ばれることもあります。歴史と自然の重なり合う穏やかな町で、上下町商店街の「白壁の道」は、レトロな建物や白壁の蔵などが街道の両脇に美しく並んでおり、インスタ映えする風情のある街並みを作りだしていています。
中でも目を引く教会の建物は、明治時代に財閥の蔵として建築され、戦後からキリスト教会として街並みにノスタルジックな雰囲気を加えています。
天然の穏やかなすべり滝「三郎の滝」には夏に子連れで訪れる人も多く、秋は紅葉のが見事で行楽にぴったりです。「河佐峡」ではキャンプやバーベキュー・川釣り・ウォータースライダーなどの水遊びが楽しめます。
また、府中市歴史民俗資料館で「国府衣装体験」ができたり、「お香づくり」「勾玉づくり」など木工づくりなども体験できる、ものづくりのまちでもあります。そのほか、店員さんから指導を受けながら仲間同士で楽しく府中焼き体験もできるそうなので、府中市にお出かけの際は「府中焼き」とともにこれらの街歩きや・アクティビティ・ものづくりの体験もご一緒にいかがでしょうか?

ザ・ご当地検定の問題

Q.豚バラ肉の代わりにミンチ肉や細切れ肉を使った広島県のお好み焼きは?

A.府中焼き