農山漁村の郷土料理百選にも選定されている、宮崎県の地鶏を使用した料理は?

宮崎県の地鶏は、県が誇るご当地食材のひとつですが、その地鶏を用いた料理の中でも「農山漁村の郷土料理百選」にも選定されているものは一体なんでしょうか?

選ばれたのは…「地鶏の炭火焼き」!!

平成19年12月に農林水産省が選定した農山漁村の郷土料理百選をご存じですか?
その名のとおり日本各地の農村・山村・漁村にゆかりの深い郷土料理やご当地グルメを選ぶというイベントで、農林水産省が主催、事務局に財団法人農村開発企画委員会を置き、料理研究家の服部幸應(はっとり ゆきお)氏を委員長とした料理百選選定委員会が料理の選定を行いました。
その中で、宮崎県の郷土料理として選ばれたのは「地鶏の炭火焼き」でした。

地鶏の炭火焼きの美味しさの秘密は「鶏脂(ちーゆ)」?!

「地鶏の炭火焼き」といえば、炭火網でこんがりと焼かれたジューシーで弾力性の高いうまみたっぷりのメニュー。屋台や出店ではもうもうと立ち上る煙がすでに香しく、飲食店でいただく際も店内に充満する美味しいにおいに食欲を掻き立てられます。ビールや焼酎などのお酒とも相性抜群で、グビグビと飲酒が捗ってしまう魔のメニュー。美味しさをさらに引き立てるゆずこしょうとも合わせたいところ。
そんな地鶏の炭火焼きですが、香ばしく黒く焼かれているのが特徴で、特に黒い部分は、炭火のコゲにしては炭独特の苦味もなく、焼き鳥の焦がしのように固くもなく、むしろ黒いのにジューシーで香り高いのが不思議です。実はこの黒い部分こそ、うまみの詰まった燻製の部分なのです。
地鶏の炭火焼きは、一口大にカットした地鶏をタレや塩・コショウで味付けした後、炭火網で焼いていくのですが、この焼く時に「炭火」の方に「鶏脂(ちーゆ)」を入れ、炎や煙を出し燻(いぶ)し焼きにします。ちなみに「鶏脂」とは、チキンオイルとも呼ばれる地鶏の脂肪の部分です。
鶏肉と一緒に網で鶏脂を焼くのではなく、網の下の炭火の方に入れることによって立ち上る煙に油分とうまみが足され燻製のように燻されます。いわば鶏肉に炭火の香りをうつす作業なのです。そしてあの香ばしい炭火の黒い部分ができます。
さて、地鶏の…と謳うからには、普通の鶏肉では地鶏の炭火焼きを名乗れません。宮崎県や鹿児島県で古くから飼育されていた「地頭鶏(じとっこ)」。この後継に当たる「みやざき地頭鶏(じとっこ)」は、県を代表する地鶏で、美味しさに加え、歯ごたえやジューシーさも抜群です。その「みやざき地頭鶏」を使った炭火焼きのみが「地鶏の炭火焼き」と呼ばれるそうで、それ以外だと「鶏の炭火焼き」の表記になるそうです。
「地鶏の炭火焼き」は、人気のご当地グルメのひとつです。県内の飲食店でもこだわりの炭火焼きがいただけますし、またお土産品としても真空パックなどで販売されており大人気です。
一度食べるとあの弾力の詰まった旨さを忘れることができない「地鶏の炭火焼き」。農山漁村の郷土料理百選に選ばれた理由が納得できる一品です。

全国の農山漁村の郷土料理百選!!

農山漁村の郷土料理百選ですが、農林水産省のホームページからパンフレットを見ることができます。
全国各地の農山漁村に伝わったさまざまな郷土料理が美味しそうな写真付きで載っています。国民に広く支持されていることも選定ポイントなので、旅行先で食べたあの料理、食べたことはなくても聞いたことがあるあの料理…そんな郷土料理・ご当地グルメがずらりと並んでおり興味深い内容となっています。
例えば…
北海道…ジンギスカン、石狩鍋、ちゃんちゃん焼
青森県…いちご煮、せんべい汁
岩手県…わんこそば、ひっつみ
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鹿児島県…鶏飯、きびなご料理、つけあげ
沖縄県…沖縄そば、ゴーヤチャンプルー、イカスミ汁

と北から南へ順に並んでおり、一都道府県に2~3つくらいで選定されています。
ちなみに宮崎県地鶏の炭火焼きのほかにも、冷や汁が選定されています。
他の都道府県の選定品目が気になる方は、ぜひそのパンフレットをご覧ください。

農山漁村の郷土料理百選には、日本各地のご当地の郷土料理が「99品目」選定されています。百選なのにどうして99品目なのか…それは、最後のひとつは個々人で思い入れのある郷土料理を選んで加えてもらいたいということだそうです。自分だったらこれを加えたい、など郷土に思いを馳せるのも楽しい一覧になっています。
全国各地に伝わる食文化の代表選手たち。その土地の風土や歴史に反映された郷土料理・ご当地グルメにはひとつひとつに物語とロマンがあるのでしょう。

ザ・ご当地検定の問題

Q.農山漁村の郷土料理百選にも選定されている、宮崎県の地鶏を使用した料理は?

A.地鶏の炭火焼き