兵庫県の南西部に位置し、岡山県との県境にある町、佐用町(さようちょう)。この町で約70年前に誕生した焼うどんは、この町のソウルフードであり、また美味しいご当地グルメとして観光客にも人気です。どんな焼うどんなのでしょうか。
佐用町の焼きうどん
鉄板でホルモンや野菜、うどんを焼き、お店ごとに違う味の「つけだれ」をつけて食べる鉄板料理が佐用名物『佐用ホルモンうどん』です。
佐用町ではかつて畜産業や精肉業が盛んな地で、新鮮で安価なホルモンが手に入りやすい環境でした。そのため昔から郷土料理として、また関西のお好み焼きのように各家庭でホルモン焼うどんが作られ、食べられていたと言われています。
お店ごとにそれぞれ違う味がある
佐用町には多くのホルモン焼うどんを出すお店がありますが、どのお店もそれぞれ違う個性的なホルモン焼うどんを出しています。
ニンニクか効いた味噌としょうゆベースの濃い味のつけだれで食べるホルモン焼うどんは、お酒のアテにもぴったり。ニンニクとホルモンなんて、スタミナたっぷりで、食べるとパワーが付きそうですね。
また、しょうゆと味噌にかつおだしを加えた、さっぱり系のたれで食べるホルモン焼うどんもあります。もともとホルモンが苦手だった店主が脂たっぷりのシマチョウをあっさり食べられるように工夫したのだそう。
地元のしょうゆをベースに様々な調味料をオリジナルでブレンドした、深みのあるたれで食べるホルモン焼うどんのお店もあります。佐用町のゴルフ場では、ホテルのレストランで長く働いていたという料理長が作るホルモン焼うどんが食べられるところも。季節問わずランチメニューとして人気だそう。
つけだれで食べるスタイルが一般的ですが、しっかり焼いて「つけだれ」なしで食べるスタイルのお店もあります。どのホルモン焼うどんも美味しそうで、ぜひ食べてみたいですね。
四季折々の花が咲く佐用町
豊かな自然に囲まれた佐用町は、四季を通じて色とりどりの花が見られるのが魅力的。代表的なのがひまわりです。南光ひまわり畑では、時期と場所をずらした町内5地区で、西日本最大級の百万本ものひまわりが咲き誇り、まるで映画のワンシーンのよう。夏の風物詩として、多くの見物客がやってきます。
ひまわりだけではありません。佐用町北部の上石井地区にあるカタクリの谷では、山の斜面に赤紫の花びらをうつむき加減に咲かせています。晴れの日にしか咲かないというこの可憐な花は、桜のほぼ同時期に見頃を迎えます。
桜やカタクリの花が終わり、5月半ばになると見頃になるのは約40ヘクタールもの土地に植えられた、色とりどりのルピナスです。藤の花をさかさまにしたようなルピナスは「ノボリフジ」とも呼ばれ、赤・紫・ピンクといった色とりどりの花で訪れた人を楽しませてくれます。
そして、高山植物であるしゃくなげが、標高100mあまりの山の斜面に咲いてるのが播州平福しゃくなげの里です。「日本しゃくなげ」と「西洋しゃくなげ」の15,000本あまりが咲き誇り、ここでしか見られない品種「矢代誉(やしろほまれ)」や、建屋の屋根に自生するしゃくなげなど珍しい光景も見ることができます。
陰陽師の里
佐用町大木谷は、平安時代に活躍した陰陽師『安倍晴明』や、そのライバル関係であった『蘆屋道満(あしやどうまん)』を祀った塚があることから、「陰陽師の里」とも呼ばれています。
両者が最後の死闘を繰り広げたというこの地は、矢を放った鑓がぶつかって落ちたとされる「やりとび橋」、道満の首を取った晴明がその首を洗ったといわれる「おつけ場」と呼ばれる史跡もあり、陰陽師ファンなら一度は訪れてみたくなる場所です。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 兵庫県佐用町の名物となっている焼きうどんは?
A. 佐用ホルモンうどん