愛知県名古屋市には、たくさんの名物やご当地グルメがあります。今回ご紹介するのは、全国的にも有名な「カツ」を使った料理です。名前を聞くと、こってりした印象を持ちますが、意外にクセがなくマイルド。店によってタレやトンカツの作り方にこだわりがあるため、食べ比べてみるのもおすすめです。
始まりはひょんなことから
愛知県名古屋市は、大都会でありながら庶民的な雰囲気も残している魅力的な街です。シャチホコで有名な名古屋城や、下町情緒あふれる大須観音、プラネタリウムで有名な名古屋市科学館など、見どころもたくさんあります。ハイブランドショップや商業ビルが立ち並ぶ栄地区は、買い物におすすめ。テレビ塔やオアシス21などの観光名所もあります。名物グルメは味噌カツや手羽先、ひつまぶしなど。食のコラボレーションが得意な名古屋ならではの、トーストの上にバターとあんこをトッピングした小倉トーストや天むすなども有名です。
数ある名物の中でも味噌カツは別格と言ってもいいほど、名古屋に浸透しています。トンカツに赤味噌ダレを掛けたものというシンプルな料理ですが、ご飯の上に味噌カツを乗せた「味噌カツ丼」といったバリエーションもあります。もともとは、屋台でホルモンを赤味噌で煮込んだ「どて煮」の煮汁に串カツをつけて食べたのが始まりだとか。味噌ダレにはサラサラ系とドロドロ系の2種類あり、辛子やゴマなどを加えて楽しむこともできます。
オリジナリティあふれる名古屋の味噌カツ店
味噌ダレの材料は、八丁味噌などの豆味噌にカツオだしと砂糖を加えたものをベースにし、店によってさまざまな材料を足しています。そのため、甘さと辛さのバランスが良い店や、甘さを控えめにして味噌の酸味を生かしている店、秘伝のタレを大切に継ぎ足しながら提供している店など、店オリジナルの味が楽しめるわけです。とんかつにも店独自の工夫がなされていて、油の吸収を抑えるパン粉を使用していたり、揚げずに鉄板で焼いてさっぱりしたトンカツに仕上げていたりします。
名古屋駅周辺には、有名店も含め多くの味噌カツ店があります。気に入った店の味噌ダレをお土産として購入すると、家でも味噌カツを楽しめますよね。インターネットで販売している店もあるので、取り寄せることも可能です。店の味を参考に、八丁味噌を使って自分なりのレシピを開発してみても楽しいのではないでしょうか。味噌ダレはトンカツだけでなく、ドレッシングとして使ったり、野菜炒めの味付けにも使ったりすることができます。
味噌カツはれっきとした健康食!外国人にも人気
うれしいのが味噌カツの健康効果。味噌に含まれる不飽和脂肪酸やイソフラボン、乳酸菌などの働きにより、癌を予防する作用があるとのこと。また、味噌にはビタミンEやサポニン、褐色色素などが含まれており、体内の酸化を防ぎ老化を防止してくれるのです。さらに豚肉に含まれる鉄分が、貧血を予防し血行を改善してくれます。豚肉の脂身がコレステロールを下げる働きをすることも知られています。豚肉のビタミンB1は新陳代謝を高めるので、夏バテや疲労回復にも効果的。その他、消化促進作用や脳卒中の抑制効果もあります。
もともと味噌が好きな名古屋の人には広く親しまれている味噌カツですが、実はミシュランガイド愛知・岐阜・三重の特別版に掲載された店もあるほど、さまざまな食文化を持つ人たちに受け入れられているのです。味噌カツは外国人観光客にも大人気。美味しいという情報を聞きつけた外国人客で賑わっている店もあります。味噌ダレの味がしっかりしていることと、トンカツが西洋料理のカツレツに由来することから、外国人にも受け入れられやすいのでしょう。
店のこだわりを楽しもう!
いろいろな店のこだわりを楽しめる愛知県名古屋市の名物味噌カツ。名古屋に来たら、お気に入りの店を見つけ、健康効果が高い味噌カツを食べてスタミナをつけてはいかがでしょう。美味しくて元気になれること請け合いです。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 次のうち、名古屋市の名物なのは?
A.味噌カツ