愛知県には「古戦場もなか」という銘菓があります。発祥の店がある市は2004年に開催された愛・地球博の会場としても知られています。この古戦場もなかは他のもなかとは何が違うのか解説していきます。
古戦場もなかの「古戦場」とは
まず最初に「古戦場もなか」の古戦場とはいったいどのような戦場のことか説明しようと思います。
「古戦場もなか」の名前の由来となった古戦場は戦国時代に徳川家康と豊臣秀吉が愛知県長久手市で激突した長久手の戦いのことです。この戦いで家康は領国である三河国に侵攻した秀吉軍を現在の長久手市で撃破。池田恒興や森長可など秀吉の有力家臣を多く戦死させました。この戦いによって家康は武名を全国にとどろかせ、のちの江戸幕府創立の伏線となりました。
長久手市はこの長久手の戦いを市の有力な観光資源にしようと力を入れています。長久手の戦いが行われた史跡を整備して公園とするだけでなく、長久手の合戦をメインとした資料室や、長久手の戦いでの有力武将をモチーフにした地元PRグループなど、長久手の戦いを前面に押し出したPR活動を行っています。「古戦場もなか」が愛知県長久手市で誕生したのはこのような背景があったからです。
古戦場もなかの特徴
では、「古戦場もなか」は他のもなかとはどう違っているのでしょうか。
大きな違いとして、もなかの皮の形状にあります。多くのもなかは楕円形の皮が使われており、全国でお土産用の銘菓として販売されている銘菓も多くの場合、皮は楕円形となっています。
それに対して「古戦場もなか」は、刀のつばの部分をモチーフにした皮を使用しており、戦国時代の主要な武器であった刀の部品をもなかのデザインモチーフにすることによって、ここだけしか買うことができないオリジナリティを作り出しています。
もなかの味は定番である粒あんと柚子の風味が特徴の白あんの2種類があります。あんこはすべて国産の大豆を使い、手作りで作っています。皮の部分はパリッとしていることから、他のもなかと比べて非常に食べ応えがあり、値段も100円前後とお手軽に購入できることから、最近はお土産として買われている方も増えています。
古戦場もなかを販売しているお店
「古戦場もなか」はどこで購入することができるのでしょうか。そのお店は長久手市内にある浅井屋製菓舗という長久手で50年以上も和菓子を販売している和菓子屋さんです。お店の人気商品である「古戦場もなか」はもちろんのこと、長久手産の栗を使った秋限定の栗きんとんなどの期間限定商品や、おはぎや大福など定番の和菓子が常時販売されています。そのため、観光客だけではなく、地元の人も和菓子を買いによく浅井屋製菓舗に買い物に行きます。
また、浅井屋製菓舗では「古戦場もなか」のほかにも長久手をイメージした和菓子を販売しています。例えばシナモンの香りが特徴的な「かなれの里」というお菓子は、長久手市内で流れている香流川という川が名前の由来となっています。さらに、ご主人が新たに作った創作和菓子もおいしいと人気があります。例えば市のイベントで出店する際に考案した「たべさっせ」と呼ばれる一口饅頭はその素朴な味わいから、とりこになる人が続出しています。また、近所の豆腐屋さんの依頼で創作した豆乳を使った水まんじゅうは豆乳の味を引き立たせるためにあえて甘味をできるだけ抑えているため、あっさりとした味わいとなっています。
そして人気の「古戦場もなか」はショーケースの上に一個一個平積みにされて販売されています。そのため、お土産を贈る人の数に合わせて、細かく購入する数を選ぶことができるのも「古戦場もなか」がお土産として人気の理由なのです。
お手頃なお土産としてぜひ「 古戦場もなか 」を
「古戦場もなか」はお手頃な価格で平積みで販売されていることから親しい友人に手軽なお土産として購入することができるます。肩肘はらずに、ちょっとしたプレゼントをしたいときなどにいかがでしょうか。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 愛知県の銘菓「古戦場もなか」発祥の店がある市は?
A. 長久手市