埼玉県小川町のご当地グルメであるお茶漬けのような料理を知っていますか。深川めし等と並んで日本五大名飯の一つであり、140年もの歴史のある食べ物と言われています。ここではその歴史、そして当地である小川町についてご紹介します。
忠七めしはどんな料理?その歴史とは?
そのご当地グルメの名は「忠七めし」といいます。 忠七めしは、埼玉県小川町の名物料理の一つです。温かいご飯に海苔やわさび、ゆず、さらし葱等の薬味を添えて、独特のつゆをかけて食べる料理です。イメージとしては、お茶漬けに近い料理と言えるでしょう。
そんな忠七めしには、140年もの歴史があるとされています。忠七めしは、料理人である八木忠七と幕末から明治時代にかけて活躍した山岡鉄舟との出会いによって、誕生しました。山岡鉄舟は、埼玉県小川町界隈を訪れるときには、決まって八木忠七の料理屋で、飲食していたそうです。ある日、山岡鉄舟は「調理に禅味を盛れ」と八木忠七にオーダーし、苦心の末、完成したのが忠七めしでした。
八木忠七は、忠七めしに山岡鉄舟が極めた、剣、禅、書の三道の意をわさび、海苔、ゆずになぞらえて、料理を作り上げたと言われています。この料理は山岡鉄舟に大変喜ばれ、忠七めしと名づけられました。料理から、禅の心得や徳の高さが感じられる、まさに日本食の中の日本食と言えるご当地グルメでしょう。忠七めしは、明治十四年に当時の宮内庁による全国郷土料理調査において日本の代表的料理に選出されました。そして日本五大名飯として、東京深川の深川めし、岐阜の山岳地方のさよりめし、大阪難波のかやくめし、島根津和野町のうずめめしとともに挙げられるようになりました。
忠七めしが食べられる埼玉県小川町とは?
そんな歴史深い日本料理である忠七めしは、埼玉県小川町で食べることができます。小川町を観光して、昼食に忠七めしを楽しんでみてはいかがでしょうか。小川町には、さまざまな観光スポットがあります。
小川町は、ユネスコの無形文化遺産である細川紙のもととなる和紙で有名な町です。さまざまなスポットで、和紙の手すき体験や和紙を使ったポストカードやしおり作成体験ができます。また伝統工芸士による和紙づくりの実演を見学することもできます。小さなお子様や外国からの観光客に、喜んでもらえる観光スポットと言えるでしょう。
また、小川町は温泉の出る町としても知られています。泉質はアルカリ単純泉で、美肌効果も期待できるようです。温泉は、こじんまりとした昔ながらの銭湯から、露天風呂や岩盤浴、お食事処やリラクゼーション施設のあるところ等、いろいろな施設があります。自身や家族の好みに合わせて、温泉施設を選んでみてはいかがでしょうか。
さらに、秩父山の名水をひく小川町には、有名酒造もたくさんあります。歴史ある作り酒屋が多数営業しています。酒屋では、さまざまな種類のお酒やお酒を使った食品等を購入することができます。また酒屋によっては、酒蔵を見学することができます。無料シャトルバスでの酒蔵巡り等も開催されているようですので、スケジュールをぜひチェックしてみましょう。
小川町には、国指定の重要文化財である吉田家住宅もあり、観光スポットとして人気を博しています。吉田家住宅は享保6年、つまり1721年に建築された実年代のわかる埼玉県内最古の民家とされています。土間の中央にはかまどがあったり、土間の東半分にはうまやがあったりと、昔の人々の生活ぶりがうかがえるような造りになっています。無料で見学できるという点もうれしい、小川町の観光スポットの一つです。
埼玉県小川町のご当地グルメ忠七めし
埼玉県小川町のご当地グルメである忠七めし。山岡鉄舟とのゆかりのある、歴史を感じられる日本料理の一つです。小川町は観光スポットも多数あるので、観光を楽しんで、さらに忠七めしで日本料理の良さや歴史の深さを感じてみてはいかがでしょうか。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 幕末の剣豪・山岡鉄舟が名付けたとされる、埼玉県小川町のご当地グルメであるお茶漬けは?
A. 忠七めし