宮崎県の地鶏「みやざき地頭鶏」は、現地では鳥刺しとしても食べられるほど新鮮でおいしさも抜群です。この「地頭鶏」は何と読むでしょうか?
自慢のおいしさ!「みやざき地頭鶏(じとっこ)」!
今では全国の飲食店でも「みやざき地頭鶏(じとっこ)」を使った炭火焼のメニューを見かけることが増えました。
食欲をそそる炭火の焼き目と香ばしい香り。ジューシーな肉質で柚子胡椒がほどよいアクセント。芋焼酎や日向夏ハイボールと一緒に頂けばもう最高!そんな食べ方も「みやざき地頭鶏」を取り扱う飲食店が増えて、全国で楽しめるようになりました。
この宮崎の自慢のおいしさ「みやざき地頭鶏」が、全国に広まるまでにはたくさんの人々の努力や苦労がありました。
厳しい基準で育てられている絶品の「みやざき地頭鶏」!
宮崎県の中でも、九州中央山地の深い山並みと肥よくな土壌、そして上質な水により「みやざき地頭鶏」は育てられています。
鶏冠(とさか)が小さめでヒゲが生えている濃いオレンジ色の「みやざき地頭鶏」。さんさんと照らす太陽の光を浴び、広々とした自然の中を元気に走り回り、時には砂遊びをしてのびのびと育っています。そんな自然豊かな宮崎市、日向市などの決められた指定認定農場でのみ「みやざき地頭鶏」は生産が定められているのです。
みやざき地頭鶏には、平飼いをすること、鶏舎では1㎡に2羽しか育てないことなど、飼育する上での厳格な基準があります。
他の鶏だと1㎡に10羽育てることもあることから、広々とした環境で育て、ストレスを与えずに運動をさせていることがわかります。
こういった自然の環境でゆったりと育てることで、肉質や弾力、旨味も変わってくるそうです。
天然記念物「地頭鶏(じとっこ)」がルーツ?!
江戸時代から美味しいと地元では有名だった地鶏「地頭鶏(じとっこ)」をブランド化したものが、宮崎県産ブランド地鶏「みやざき地頭鶏(じとっこ)」です。
「地頭鶏」は、古くから島津藩で飼育されており、その味は絶品ということで飼育していた農家の人々が、その土地を管理・守護していた「地頭」に献上していたそうです。そしてそれが由来で「地頭鶏」と呼ばれています。
現在では天然記念物に指定されている「地頭鶏」ですが、これを新たな宮崎のブランドにしたいと、県では長年に渡って研究、交配が行われてきました。
そして、父に地頭鶏を持つ在来種のF1のオスと熊本、大分、宮崎の3県で共同開発された地鶏、九州ロードのメスの交配により生まれた品種が「みやざき地頭鶏」となりました。
この交配により、歴史ある品種から、育てやすくかつ美味しい地鶏を生み出すことに成功したのです。
「みやざき地頭鶏」は安全安心な一元管理!
「みやざき地頭鶏」の種鶏場(しゅけいじょう)では、若い鶏から丈夫な卵が一年中収穫できるように適切に管理されています。午前と午後、毎日2回収穫された卵は、基準値53g以上のものを手作業で選別し、ひとつひとつ丁寧に汚れを落とします。
孵化場の機械の中で24日間に渡って適正に管理され、孵化した後は雛を育成させる育すう舎に移します。
室温30度程度を保たれた暖かい育すう舎で1ヶ月間育てられた後は鶏舎に離されます。
鶏舎では、メスで150日、オスで120日のびのびと育て、いよいよ出荷となります。
従来の地鶏は孵化から80日以上を基準としていることから、JAS規格の2倍近くの長い期間をかけて育てられた「みやざき地頭鶏」はほどよい筋肉量と健康的な内臓が自慢です。
処理工場では徹底的した衛生管理のもと、午前中に入荷した鶏を同日中に処理し出荷できる体制が敷かれています。
生産から販売まですべての工程を同じ地域で一元管理することで、安全で安心で上質なブランド地鶏を保たれています。
「みやざき地頭鶏」を全国区へ!
県内では美味しいと古くから有名だった「地頭鶏」ですが、当初はなかなか売れず厳しい状況が続いたそうです。美味しさはあるけれど知名度の無さで販売が伸びていかなかったことが原因と考え、みやざき地頭鶏の組合では、一貫して産直にこだわって販路を開拓しました。取り扱う飲食店は「みやざき地頭鶏」の名前を出して売ってくれるのかなど、ブランドのPRを大切にしてきました。
そういった地道な努力が実り、現在では阿波尾鶏、名古屋コーチンに次ぐ全国第3位のひな供給羽数を誇るまでになったのだそうです。
ザ・ご当地検定の問題
Q.宮崎では鳥刺しとしても食べられる地鶏「みやざき地頭鶏」。この「地頭鶏」は何と読む?
A.じとっこ