宮崎県の郷土料理「がね」といえば、何のかき揚げ?

宮崎県・都城地方でよく食べられている「がね」という郷土料理があります。この地方の特産品やその他の野菜を細く切り、衣をつけて揚げたかき揚げのような料理ですが、メインで使われている食材は何でしょうか?

カニに似ていることから付けられた

「がね」に使われているのは、霧島連山周辺の特産品であるサツマイモ。細く切ったサツマイモやその他の野菜に、味を付けした衣を合わせて油で揚げて作ります。南九州の言葉で「がね」とは「かに」のこといい、形が似ていることから「がね」と呼ばれるようになったと言われています。

「がね」の由来

「がね」がいつ頃から食べられているのかはっきりしたことは不明です。しかし、1800年代の始めごろに鹿児島藩が作成した『成形図説』という書物によると、サツマイモの調理法として「細く切って干したものを『かね』という」との記載があり、現在と調理法は異なってはいますが、この時代には既にサツマイモの料理に「かね(がね)」という言葉が使われていたようです。今ではお盆やお祭りのときに出される料理として、あるいは毎日のおかずやおやつとして作られ、市内のスーパーでは定番のお惣菜として並び、広く地域の人々に愛されている郷土料理です。

バリエーションいろいろ

がねは材料にサツマイモを使うこと以外、特に決まりはありません。サツマイモだけで作ることもありますし、他の野菜と合わせる場合、よく使われるのはカボチャやたまねぎ、にんじんなどで作ります。ゴボウや山菜などの季節の食材が加わったり、鶏肉などを入れてボリュームアップすることも。そして、味付けは砂糖をたっぷりと入れて甘めにすればおやつに、塩味を効かせればおかずにもなり、作り手によって材料も味わいも異なり、アレンジは多種多様でそれぞれの味がある家庭料理です。ちなみに、がねを説明するときよく「かき揚げ」のようなものと言われていますが、地元の方によると「全く別物」だそう。

「日本の滝100選」に選出された滝でマイナスイオンたっぷり浴びよう

宮崎県都城市を代表する観光スポットと言えば関之尾滝。大淀川の支流・庄内川にあり、日本の滝百選に選ばれた名瀑です。幅40m、落差18mの「大滝」と、明治時代に作られた人工の滝「男滝(おだき)」と「女滝(めだき)」という3つの滝からなっています。駐車場からも近く、整備された遊歩道を少し歩けば滝見広場に着くので、気軽に行くことができます。大滝を眼前に望む吊り橋がかけられているので間近に滝を見ることができ、飛んでくるしぶきを浴びたりと、自然をたっぷり感じながら散策が楽しめます。

また滝の上流には「関之尾甌穴群」があります。甌穴群(おうけつぐん)とは小さい瓶のような穴の集まり。34万年前の加久藤火砕流でできた溶結凝灰岩層に、霧島山地から流れ出た清流の流れ込んだ水の力で、小さな石や岩石の破片が回転することによって長い年月をかけて形成されました。関之尾滝の上祐にある甌穴群は長さ600m、最大幅80mにわたって広がっており、世界に類がないその規模と甌穴の数が非常に多いとのことで、昭和3年(1928年)に国の天然記念物に指定されました。

ふるさと納税寄附件数日本一!都城市

都城市はふるさと納税の寄附先としても大人気の市です。「お肉の山盛りがどんと届く!」と話題になりましたが、返礼品のラインナップは宮崎牛だけでも200種類近くもあるという充実ぶり。農業や農産加工業が盛んな町なので、お肉の他にも今回ご紹介した「がね」の材料であるサツマイモ、完熟マンゴー、霧島らっきょう、お米にお茶といった農産物や、焼酎好きなら嬉しい霧島酒造の霧島シリーズ、宮崎を代表するお土産「チーズ饅頭」も。2019年のふるさと納税寄附件数が1位に輝いたのも頷けます。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 宮崎県の郷土料理「がね」といえば、何のかき揚げ?

A. サツマイモ