夏の風物詩といっても良いほどに定着しているかき氷。夏場の厳しい暑さで知られる愛知県でも人気があるかき氷ですが、とりわけ特徴的とされるのが愛知県などの中京地方の、せんじのかき氷。その独特のネーミングが話題を集めます。詳細について見てみましょう。
「せんじ」の気になる語源
「せんじ」と聞くと、どんなものを連想するでしょうか。多くの人が、その返事に困ることが予想できます。実は「せんじ」とは、愛知県で特に使われる言葉であり、端的にいえば、みぞれのかき氷を表現する言葉として有名です。「愛知県の人でなければわかるはずがない」と思わずツッコミたくなるような内容ともいえますが、このせんじが愛知県にとってのご当地グルメとして注目を集めています。それにしても、暑い日本の夏を乗り切るためにも必要不可欠といっても過言ではないほどの存在感を示しているのが、みぞれのかき氷。キンキンに冷やされたかき氷を食べることで、一気にクールダウンすることができるため夏場になくてはならない食べ物です。
「何で愛知県ではかき氷にかけるシロップのことをせんじと呼ぶのか」という点に疑問を持つ人も多いかもしれません。この点については、諸説ありますが、どれが正しいという明確な答えがないのも実態です。「砂糖を煎じることで煮詰めてシロップにしたから」などが代表的な例といえるでしょう。いずれにしても、謎めいた要素も含めて人気を集めていることは間違いありません。
徐々に浸透する「せんじ」
愛知県では「せんじ」と呼ばれている透明シロップのかき氷ですが、関東や関西ではどのように呼ばれているかについても興味がわくことになるでしょう。関東では「すい」関西では「みぞれ」とそれぞれ呼ばれています。それにしても、愛知県で親しまれている「せんじ」だけが、突出したインパクトを与えていることは疑う余地がないといえるのではないでしょうか。「すい」や「みぞれ」はなんとなくかき氷を連想させてくれますが、「せんじ」と言われてもピンとこないという人も多いはずです。実は、愛知県ではこの「せんじ」のかき氷をご当地グルメとして売り出そうという取り組みにも注力しています。
愛知県といえば、風光明媚な景色はもとより、歴史的建造物や観光スポットなども多いことで知られます。そんな景色や観光スポットを訪れたついでに、かき氷を食べるという人も多くいます。むろん、かき氷を食べるのは、夏場がメインになりますが、食欲が落ちている時にも美味しく食べることができるとして、「せんじ」のかき氷の人気も上々です。かき氷の味の種類では定番の、イチゴミルクや金時、レモンシロップなどと並んで「せんじ」も堂々とメニューのラインナップに名を連ねています。
新たな人の流れを作り出す
愛知県は、人口数750万人を超える自治体として成長と繁栄を続けてきました。東京や大阪とともに、日本を代表するエリアといっても良いほどに発展を遂げています。しかしながら、そのような愛知県にとっても、少子高齢化に伴う人口減少という厳しい局面に晒されていることも事実であり、自治体をあげての取り組みが必要です。そんな中、愛知県を盛り上げるご当地グルメとして注目されているのが、せんじのかき氷といえるでしょう。「暑い夏には、せんじのかき氷を求めて愛知県に行く」という人の流れが生まれることで、愛知県にとっては望ましい環境になります。従前のような、テーマパークや歴史的建造物などに頼った観光客の呼び込みだけではなく、安定的な人の流れを作るためにも、せんじのかき氷に対する期待は高まるばかりです。
もはや、愛知県のご当地グルメ!せんじのかき氷が人気
「みぞれのかき氷」といった方がピンとくる人も多いのが、愛知県が誇るせんじのかき氷。語源の由来も含めて多くの謎があることも話題の理由です。イチゴミルクや金時、レモンシロップなどとともに、かき氷の人気の味の一つになっています。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 愛知県などの中京地方で「せんじ」と呼ばれるかき氷の味は?
A.みぞれ